浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0204A01: | を以て答ての玉はく。學不必多行之爲上。云云出阿含 |
J09_0204A02: | 經儒に云く行ヲ之ヲ爲ス上已上夫單直仰信の人を。稱美する事玆にあり |
J09_0204A03: | 今時の男女念佛往生と聞て。莫直に信受するは。實に |
J09_0204A04: | 果分不可説伹信の大機也。此を死猫兒頭寳。價無人 |
J09_0204A05: | 之知とも喩ふ。出離の志あらん人は。智惠才覺を物 |
J09_0204A06: | がましふせすして。愚遲愚遲と念佛申玉へとよ。爰を |
J09_0204A07: | 以て。御遺誓の始には。たた往生極樂のためには南 |
J09_0204A08: | 無阿彌陀佛と申外には。別の子細候はすと。仰信の機 |
J09_0204A09: | を第一に敎訓し玉ひ。次下に至て。たとい一代の法 |
J09_0204A10: | をよくよく學すとも。一文不智の愚鈍の身になして。 |
J09_0204A11: | 尼入道の無智の輩に同して。智者のふるまひをせず |
J09_0204A12: | して唯一向に念佛すべしと。解信の機をば第二段に |
J09_0204A13: | 示し玉へり。如是解信仰信を心得分ちて。仰信分の |
J09_0204A14: | 人人を。取立勸るを以て一紙御遺訓の敎相とする者 |
J09_0204A15: | 也已上敎相門畢 |
J09_0204A16: | 附錄 |
J09_0204A17: | 或人の説に念佛の申樣にて。三心の具不具を敎るあ |
J09_0204B18: | り謂く鐘打鳴し。聲を張て。責立申ときは。餘念なけ |
J09_0204B19: | れば此時三心は具足するそと敎へ。或は又聲ゆるゆ |
J09_0204B20: | ると擧。のびのびと甲乙して。音聲程よく。曲調唱 |
J09_0204B21: | 和すれば。自然と哀れを催し。我不知涙も落。身の |
J09_0204B22: | 毛も爲竪て難有思ふ此時。三心備るなど云ひあへり |
J09_0204B23: | 今案ずるに。且く等持定を勸むる方は。起行に關る |
J09_0204B24: | 樣に聞ゆれとも。恐くは是宗の正意に非ざるべし。 |
J09_0204B25: | 何とやらん一くねり。くねりたる敎へ方にて。卻て |
J09_0204B26: | 機を簡ふに相似れり。先は不簡擇の大悲に背り。宗の |
J09_0204B27: | 正意は謂く南無阿彌陀佛と申せば。極樂に生るるそ |
J09_0204B28: | と眞正直に尊み敬ひ往生せんと思ふ心に。聊も虚僞 |
J09_0204B29: | り假粧なく。深く本願を信して南無阿彌陀佛と唱へ |
J09_0204B30: | 居たるは决定往生し候也。是を機具の三心とは申す |
J09_0204B31: | らめ。又學知を以て。虚假心を治して至誠に成り就人 |
J09_0204B32: | 就行の道理を以て。深く本願の一行を信じ。疑ひなく |
J09_0204B33: | 一筋に臨終正念をして餘事を回願せず往生を决定と |
J09_0204B34: | 思ひ定たるは。知具の三心なり。知具の人は世に希に |