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J1360 一枚起請文梗概聞書 関通 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0194A01: 釋す。第十三章には。念佛は大多勝の三義ある事を
J09_0194A02: 明す。第十四章は。諸佛の證誠。唯念佛にのみ有義
J09_0194A03: を明す。第十五章は。願生念佛の行者を。諸佛護念
J09_0194A04: の義を明す。第十六章は。彌陀經附屬の義を明す。
J09_0194A05: 因に八種の選擇を擧て。捨閉閣抛の義を以て。閣抛
J09_0194A06: 傍專流通分に見へたりの四字に結び。故の一字を的礎とし玉へ
J09_0194A07: り。次に善導一師に依の義を問答决擇せり。上件の
J09_0194A08: 十六章は。淨土一家の依てたつところの方詣なり。
J09_0194A09: 委く談ずれは甚だ繁多なり。鈔等を披て明むべし。
J09_0194A10: 凡そ佗を敎導せんには。一部十六章段。一句半言も。
J09_0194A11: 疎畧なるべからずといへとも。其中別して。第一第二
J09_0194A12: 第三第四章迄を。能能熟練せば。粗敎相行相を辨へ。
J09_0194A13: あへて我愛偏執にまとはれざらん。大師の常言に。
J09_0194A14: いまころの衆生は。極樂淨土を願求し。念佛の行を
J09_0194A15: 專にすることにきはまりたること。これ聖敎の大なる
J09_0194A16: 理なり。詮する所。極樂にあらずは。生死をはなるべ
J09_0194A17: からす。念佛にあらずは極樂に生るへからずと。こ
J09_0194B18: ころふべきなりと。道綽禪師も當今末法現是五濁惡
J09_0194B19: 世唯有淨土一門可通入路と。大集經を引て。其旨
J09_0194B20: を委く釋せり。冀くは諸の行者等。我執を忘れ。眞
J09_0194B21: 實に出離の要路を尋ね。極樂往生を欣求せんとなら
J09_0194B22: ば。紛れもなき凡夫にして。自力の叶はざる事を信
J09_0194B23: 知して。他力を賴て名號を唱ふべし。一時の慠慢に
J09_0194B24: 依て。永劫の沈淪を顧みざる事を得んや。されば今
J09_0194B25: 時の我等。聖道自力の敎を以て。此度生死を離れん
J09_0194B26: と期するは。宛も木に就て魚を求め。弓無して。飛
J09_0194B27: 鳥を取り。舟無して大海を越んとするに異ならず。
J09_0194B28: 玆をもて吾大師は。涯分をはかりて。淨土を欣ひ。
J09_0194B29: 他力を憑んで名號を唱へよとの玉へり。古德も身の
J09_0194B30: 程知らずの。もの覺えずと呵し玉へり。されば淨土
J09_0194B31: 他力の敎へは流れに順つて風帆を開が如し。賴母敷
J09_0194B32: かな。賢愚等しく入り。善惡共に往く。上來はすべて。一宗の敎相を辨
J09_0194B33: じ。已下は御遺訓に付て別して敎相を辨勸するもの也而るに是を信行するに就て。二
J09_0194B34: の機類あり。一は解信二は仰信なり。解信とは喩ば

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