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J1360 一枚起請文梗概聞書 関通 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0193A01: 入る事矢の如しと。大論に出たり誠に宗祖の敎へ故あるを
J09_0193A02: や。然るに我等はすでに。戒定慧の三學に暗ければ。
J09_0193A03: 證理の目しゐ。聲縁菩の三乘に漏たれば。修行の足
J09_0193A04: もたたす。歎くべし悲むべし。すべからく本願念佛を
J09_0193A05: 賴むにあらずは。出離何れの時ぞや。且爰に於て。
J09_0193A06: 我淨土一家の敎相を示さん。謂く選擇集第一章は。
J09_0193A07: 自力を捨て佗力に歸する事を明す是正しく敎相章な
J09_0193A08: り第二章は雜行を捨て助行をも傍らにして一向稱名
J09_0193A09: する事を明す是行相章也。第三章には。唯口稱の一
J09_0193A10: 行を顯す。是本願章也。此三章を披く時は。宗の大
J09_0193A11: 意敎相粗盡ぬ。謂く第一章を見ては。淨土に歸入す
J09_0193A12: るいはれを知り。第二章を披きては。宗の行相を知
J09_0193A13: り。第三章を讀みては。宗の因由を知る次に三輩章
J09_0193A14: の來る事は。衆機の遵行に約し經文の廢立を簡別せ
J09_0193A15: んが爲に。廢立助正傍正の三義を立て。而も彌陀の
J09_0193A16: 願意に本づき。導師の釋意に約して。三義の中に以
J09_0193A17: 初爲正と判釋し。末世の機をして。一行更に出離
J09_0193B18: に不足なき旨を。决定信知せしめん爲に。三輩念
J09_0193B19: 佛往生之文と標して。御私の釋文に至て。委曲に
J09_0193B20: 問答し。其義を决擇し玉ふ。次に第五章は。念佛の
J09_0193B21: 利益を出し。第六章は萬年三寳滅。此經住百年。爾
J09_0193B22: 時聞一念。皆到得生彼の義を明す第七章は彌陀の光
J09_0193B23: 明。唯攝取念佛者の義を明し第八章は念佛者の心
J09_0193B24: むけに。三心を委しく示して。心行を堅固にす。第
J09_0193B25: 九章は四修を談して。念佛の行者の行用すべき。用
J09_0193B26: 心を述す。第十章は。化佛來迎して。稱佛を讃歎し
J09_0193B27: 玉ふの文を擧て。而も聞經と稱佛との。滅罪の多少
J09_0193B28: を論ず。第十一章は。釋迦牟尼佛。念佛の行者を讃
J09_0193B29: 歎して。芬陀利華に喩へ玉ふ事を明し。釋家の約對
J09_0193B30: 雜善。讃歎念佛の義を。問答决擇し。兼て經文の二
J09_0193B31: 菩薩影護の文に依て。現當始終の兩益を擧て。一向
J09_0193B32: の念佛を勸策し玉ふ。第十二章は。釋尊附屬の經文。
J09_0193B33: 並に疏釋を擧畢て。定散二善の。諸行往生の旨を具に
J09_0193B34: 述。念佛の一行のみ叮嚀慇懃に。附屬し玉ふ由致を

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