浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0178A01: | 無生忍に至る。いづれの法か行なくして證を得るや。 |
J09_0178A02: | 乞願はこの疑網に墮せんたぐひ。邪見の稠林を切て。 |
J09_0178A03: | 正見の心地をみがき。將來の鐵城をのかれて。終焉 |
J09_0178A04: | の金臺にのぼるへし。胡國程遠し。おもひを鴈札に |
J09_0178A05: | 通ず。北陸境遙かなり。心を像敎にひらくへし。山 |
J09_0178A06: | 川雲かさなりて。面を千萬里の月にへだつれども。 |
J09_0178A07: | 化導縁あつくして。膝を一佛淨土の風にちかづけん。 |
J09_0178A08: | 九卷傳には。此間に具なる御詞を載て云く。誑惑の輩。いまた半卷の書をよまず。一句の法を受ず。むなしく弟子と號する。甚その謂なし |
J09_0178A09: | 己が身に智德かけて。人をして信用せしめんが爲に。恣に外道の法を説て。師匠の敎として。或は自稱して弘願門と名付。或は心に任せて |
J09_0178A10: | 謀書を造て。念佛要文集と號す。此書の中に初て。僞經を作て。新に證據にそなふ。念佛秘密經これなり。華嚴法華等を引。本經になき所 |
J09_0178A11: | の文を作て云く。諸善を作すべからず。只專修一念を勤むべし。彼書今華夷に流布す。智者見るといふとも是あざむけるなるへし。 |
J09_0178A12: | 愚人これを信受するをなかれ。如此謀書。前代にもいまたきかす。猶如來におゐて妄語を寄す。いはんや凡夫におゐて。虚言をあたへん |
J09_0178A13: | をや。この猛惡の性一をもて。萬を察すべきものなり。是癡闇の輩なり。いまた邪見とするに及ばす誑惑の類なり。名利のために他をあや |
J09_0178A14: | まつ。抑抑貧道山學の昔より。五十年の間。廣く諸宗の章疏を披閲して。叡岳になき所をは。是を他門にたづねて必す一見を遂く。鑽仰年 |
J09_0178A15: | 積て。聖敎殆盡す。加之或は一夏の間。四種を修し。或は九旬の中に。六時懺法を行す。年來長齋にして顯密の諸行を修練しき。身既に |
J09_0178A16: | 老病してのち。念佛を勤む。今稱名の一門に付て。易往の淨土を期すといへとも。なを他宗の敎文におゐて。悉く敬重をなす。况やもとより |
J09_0178A17: | 貴ふ所の。眞言止觀をや。本山黑谷の法藏に傳持し。闕する所の聖敎をは。書寫してこれを補す。然を新發意の侶愚闇後來の客。いまた往 |
J09_0178B18: | 昔を見ず。此深奧をしらず。僅に念佛の行儀を聞て。猥しく偏愚の邪執をなす。嗚呼哀哉傷べし悲へし。有智の人是を見て旨を達せよ。其趣 |
J09_0178B19: | 粗先年の頃。記す所の七箇條の。敎誡の文に載たりと子細端多し。毛擧にあたはざる |
J09_0178B20: | のみ。承元三年六月十九日。沙門源空云云全文。漢語灯ノ錄第十之卷已 |
J09_0178B21: | 下。十卷傳は第六之卷。九卷傳は第六之下に出たり。念佛名義集。中卷並に下卷の附錄等に委出せり○第四の起 |
J09_0178B22: | 請は。聖光上人へ對して。但信稱名の外。佗事なし |
J09_0178B23: | との御誓言也。年月不考和語燈錄第五之卷に云く。ある時 |
J09_0178B24: | 聖光問ていはく。上人の御念佛は智者にてましませは。 |
J09_0178B25: | われらが申念佛にはまさりてぞ。おはしまし候らん |
J09_0178B26: | とおもはれ候は。ひがことにて候やらんと。そのとき |
J09_0178B27: | 上人御氣色あしくなりて。おほせられていはく。さ |
J09_0178B28: | ばかり申ことを用ひ給はぬことよ。もしわが申念佛の樣。 |
J09_0178B29: | 風情ありて申候はば。毎日六万返のつとめむなしく |
J09_0178B30: | なりて。三惡道におち候はん。全くさること候はず |
J09_0178B31: | と。まさしく御誓言候しかば。それより辨阿は。い |
J09_0178B32: | よいよ念佛の信心を。思ひかためたりきと。是流祖 |
J09_0178B33: | 鎭西上人も。大師の御誓言にて。信根ひとしほ堅固に |
J09_0178B34: | 成らせ玉へり。然れは我等も彌此御遺訓の誓言を决 |