浄土宗全書を検索する
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| 巻＿頁段行 | 本文 |
|---|---|
| J09_0165A01: | を廢して・稱名正定業を選取し・專勸し玉ふ・第三 |
| J09_0165A02: | 章に・本願は唯口稱にして・而も不簡擇の旨を示し・ |
| J09_0165A03: | 第四に三輩の念佛を一向專念と料簡し畢て・文中に |
| J09_0165A04: | は即今選捨前布施持戒乃至孝養父母等諸行而選 |
| J09_0165A05: | 取專稱佛號故曰選擇と又本願中更無餘行 と决 |
| J09_0165A06: | 判し・又念佛外亦加餘行即非一向と・决定の非の |
| J09_0165A07: | 句を作り玉ふ・又明知廢諸行唯用念佛故曰一 |
| J09_0165A08: | 向と・又諸行者爲廢而説と・又故知九品之行・唯 |
| J09_0165A09: | 在念佛矣と・敎相・行相・本願・衆機遵行を選 |
| J09_0165A10: | 定し・第五念佛利益章より・終り名號附屬に至るま |
| J09_0165A11: | て・偏に唯稱弘通の旨を述成し・終に流通分に至て |
| J09_0165A12: | 云・夫欲速離生死二種勝法中且閣聖道門選入 |
| J09_0165A13: | 淨土門欲入淨土門正雜二行中且抛諸雜行選應 |
| J09_0165A14: | 歸正行欲修於正行正助二業中猶傍於助業選 |
| J09_0165A15: | 應專正定正定之業者即是稱佛名也稱名必得 |
| J09_0165A16: | 生依佛本願故・矣正宗には若依善導・以初爲正と |
| J09_0165A17: | 判して・廢立爲正を成立し・一向專修念佛を專勸した |
| J09_0165B18: | まひ・流通分には・偏依善導一師と决擇して・本願 |
| J09_0165B19: | 唯稱・正定業の宗要を結勸し玉へり・斯は是選擇集 |
| J09_0165B20: | 一部始終の・骨目所詮の義意也・此等を指示して・ |
| J09_0165B21: | 源空が所存は・選擇集に載侍るとはの玉へるならし・ |
| J09_0165B22: | 今正に知る御遺誓の趣は・全く三佛の大悲に依凖 |
| J09_0165B23: | して・唯稱名が直に本願他力ぞとしらせ玉ふ・御遺 |
| J09_0165B24: | 訓なるべし・爾れは行者等・此旨に結歸して・一向 |
| J09_0165B25: | 稱名せば・即ち御遺訓を决信する人なるへし・ |
| J09_0165B26: | 第三敎興門とは・既に一紙の誓書・縁起附屬の深意 |
| J09_0165B27: | を聞つ・次て此敎の興る所由んは云何・謂く佛心者・ |
| J09_0165B28: | 大慈悲是・以無縁慈・攝諸衆生の故に・出離無縁の |
| J09_0165B29: | 者を憐み玉ふ・大慈大悲より・此敎へ興れり・知る |
| J09_0165B30: | 所由は・經に若佛滅後・一切衆生・爲煩惱賊之所害 |
| J09_0165B31: | 者・説淸淨業と説せ玉ひ・導師は所謂諸佛大悲於苦 |
| J09_0165B32: | 者・心偏愍念・常沒衆生・是以勸歸淨土・亦如溺水 |
| J09_0165B33: | 之人・急須偏救との玉へるより・興れる敎へなり・ |
| J09_0165B34: | 然れば更に時日を移し・光陰をめぐらすべきに非ず |