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J1360 一枚起請文梗概聞書 関通 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0164A01: はざるは禽獸と同し・さて不能言とは・物に應じ
J09_0164A02: 事に當て・過不及の差ひなく・節に叶ふて能く言い
J09_0164A03: はずんば・言ふ事はなるまじきぞ・爾らば何を以て
J09_0164A04: 人たらんと落して勸るなり・善く言ふゆへんを學び・
J09_0164A05: 勤むべしと云ふ意なり・朱子云事理通達時心氣和平
J09_0164A06: 善言と・今吾大師も爾り・勢觀上人の懇請に應して・
J09_0164A07: 年來の所勸所行の選擇本願の・安心起行の骨目を・
J09_0164A08: 末代へ弘通し玉はんが爲に・兼て鎭西上人へ授け置
J09_0164A09: 玉ふ法語に・起請誓言を添て・鎭西上人の勸導は・
J09_0164A10: 正流正意ぞと知らせて・安心起行作業の説・過不及
J09_0164A11: の差なく・節に叶ふて善言を云ひ顯はし玉ふ也・古
J09_0164A12: 語に云・故人以意不傳後世即以辭傳之・誠なる
J09_0164A13: 哉斯言也・今を感ぜしむ・一句の御誓言にて・鎭西
J09_0164A14: 上人をば・大師の正統・嫡傳の流祖とは仰き奉るも
J09_0164A15: の也・あはれ此遺誓なからましかば・我曹の迷徒は・
J09_0164A16: 大師の正傳を知らずして・心行業の岐に迷はん事必
J09_0164A17: せり・されば此御遺言は・我等衆生の闇夜を行の大
J09_0164B18: 明燈なり・生死の關を通るの王印也・往詣樂邦の捷
J09_0164B19: 徑也・當座道塲の證文也・仰て信すべし・仰て可信
J09_0164B20: 今此門の意は・鎭西上人・勸進の安心起行は・圓光
J09_0164B21: 大師一枚起請文の正統・嫡流相承の・本意本懷也と・
J09_0164B22: 落居し畢るを・縁起の詮とするもの也・已上縁起門
J09_0164B23:
J09_0164B24: 附 錄
J09_0164B25: 縁起の中に・源空か所存は選擇集にのせ侍る・これ
J09_0164B26: にたがはす申さんものそ・源空が義をつたへたるに
J09_0164B27: て侍るとの玉へるをば・いかが心得候べきや・夫に
J09_0164B28: 付て管見を以て・試に要義を採摘して・大師の正意
J09_0164B29: を糺明せば・選擇集の題下には・南無阿彌陀佛・往
J09_0164B30: 生之業念佛爲先と・これは選擇一部の・文中の念佛
J09_0164B31: の言・並に能勸所勸・唯口稱の旨を標擧し玉ふ・第
J09_0164B32: 一章に・聖道淨土の二門の敎相を判して・永く聖道
J09_0164B33: 自力を捨て・他力に歸入せしめ玉ふ・第二に正雜二
J09_0164B34: 行を分別して・且く雜を捨て正に歸し・正の中に助

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