浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
J09_0160A01: | 導の雜行を制して・專修をすすめ給ふは・しばらく |
J09_0160A02: | 初心の行人のためなり・さらに實義にあらず・是す |
J09_0160A03: | なはち上人の相傳なり・と云云かの鎭西聖光上人なり製作の・念 |
J09_0160A04: | 佛修行門にいはく・世の中の念佛者・故上人の御流 |
J09_0160A05: | とは申あひて侍れども・上人の御義にはなかりし事 |
J09_0160A06: | どもを申みだり侍るこそ・不便の次第に侍れ・故上 |
J09_0160A07: | 人辨阿にをしへ給ひしは・善導の御心は・淨土へま |
J09_0160A08: | いらんとおもはん人はかならす三心具足して念佛を |
J09_0160A09: | 申へきなり・一に至誠心といふは・まことしく往生 |
J09_0160A10: | せんと思ひとりて・念佛を申なり・二に深心と云は |
J09_0160A11: | 我身は罪惡生死の凡夫なり・しかるに彌陀の本願の |
J09_0160A12: | かたじけなきによりて・この念佛より外に・我身の |
J09_0160A13: | たすかるべきことなしと・かたく信ずるを申なり・ |
J09_0160A14: | 三に廻向發願心といふは・たた一すじに極樂にまゐ |
J09_0160A15: | らんずるための念佛なりと思ふをいふなり・これは |
J09_0160A16: | 法然上人より・習ひつたへ奉りたる・三心にて侍る |
J09_0160A17: | 此外またく別のやうなきなり・故上人の仰られ候ひ |
J09_0160B18: | しは・在家のいとまなからん人は一萬二萬などを申 |
J09_0160B19: | すべし・僧尼などどてさまをかへたらんしるしには |
J09_0160B20: | 三萬六萬などを申べし・いかにもおほく申すにすぎ |
J09_0160B21: | たる法門はあるべからず・詮ずるところ此念佛は・決 |
J09_0160B22: | 定往生の行なりと・信をとりぬれは・自然に三心は |
J09_0160B23: | 具足して・往生するぞとやすやすと仰られ侍りしな |
J09_0160B24: | り・もしこれならはぬことをならひたりといひ・仰ら |
J09_0160B25: | れぬ事を仰られたりと申し侍らは・三世の諸佛・十 |
J09_0160B26: | 方の菩薩・ことにはたのみ奉る所の・釋迦彌陀・觀音 |
J09_0160B27: | 勢至・善導聖靈・念佛守護の・梵天帝釋等の・御あは |
J09_0160B28: | れみなくして・現世後世かなはぬ身となり侍らん・ |
J09_0160B29: | 已上略抄上人口決の次第・誓言嚴重なり・そのうへ此聖既 |
J09_0160B30: | に奇瑞をあらはして・往生をとけられぬ・得益法門 |
J09_0160B31: | にかなふ・所述誰か信受せららん・されは勢觀房は |
J09_0160B32: | 先師念佛の義道を・たがへず申人は・鎭西の聖光房 |
J09_0160B33: | なりとぞ申されけると・决答疑問抄云又禪門道辨秩父之一門也 |
J09_0160B34: | 云昔親盛法師語予云上人在世之時奉問云御往生後 |