浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0159A01: | 説をなすにや・然れとも御傳の文面明らかに・勢觀 |
J09_0159A02: | 上人へ授け玉へり・其うへ勢觀上人の奧書顯著なり |
J09_0159A03: | 誰の人か異義を存ずへきや・應知・「さてまた賀茂大 |
J09_0159A04: | 明神への御答へに・源空が所存は・選擇集に載せ侍る |
J09_0159A05: | 是に違はず申さんものぞ・源空が義を傳へたるにて |
J09_0159A06: | 侍るべきと・仰られたるも・肝にそみて貴く覺え侍 |
J09_0159A07: | る・今此一枚起請文には・源空が所存・此外に全く |
J09_0159A08: | 別義を存ぜすと仰られたれば・選擇集と此一枚起請 |
J09_0159A09: | 文とは・廣畧開合の程も自からあらはる・殊に御臨 |
J09_0159A10: | 末の要語にして・末代の龜鏡なり・我宗の學者・こ |
J09_0159A11: | の起請文の意を以て・選擇集を照覽せは・早く淨宗 |
J09_0159A12: | の奧義をさとりて・敢て滯る事なく・自行化佗・但信 |
J09_0159A13: | 稱名に決定すべしこの趣き次下に又少分附錄抑抑勢觀房源智上人は・ |
J09_0159A14: | 常隨給仕・首尾十八箇年・大師上人・憐愍覆護他に |
J09_0159A15: | 異にして・淨土の法門を敎示し・圓頓戒を此人に附 |
J09_0159A16: | 屬し玉ふ・是に依て道具本尊・房舍聖敎・のこる所 |
J09_0159A17: | もなく・是を相承せられきとあれば淨土宗嫡傳の正 |
J09_0159B18: | 統は・勢觀上人を正傳とし・嫡流の祖と仰ぎ申すべ |
J09_0159B19: | きや・答爾り・夫人之所爲人者言也人而不能言 |
J09_0159B20: | 者何以爲人也吾大師を尊んで祖とするゆへんは・此 |
J09_0159B21: | 御法語・起請誓言にあり曾て聖光上人へ授け玉へる |
J09_0159B22: | 御ふみには・たた南無阿彌陀佛と申せは・決定して |
J09_0159B23: | 往生するなりと・信しとるべきなりと書せ玉ひける |
J09_0159B24: | を・末期に改て・此外に奧ふかき事を存ぜは・二尊 |
J09_0159B25: | の憐にはづれ本願にもれ候へしと・御誓言に書替さ |
J09_0159B26: | せ玉へり・他宗他派の人は鎭西に授け玉へる・願行 |
J09_0159B27: | 相續の稱名の宗義を・是は劣機誘引の方便なり・有 |
J09_0159B28: | 智の人には・別に甚深の念佛ありと云ひ・又背師背 |
J09_0159B29: | 宗の徒は・稱名相續の行は・外儀の方便なり此外に |
J09_0159B30: | 内證秘奧の相承あり・鎭西は此秘傳をば・得玉はず |
J09_0159B31: | など云ひかすめたり・此趣き御傳四十六之卷に云・ |
J09_0159B32: | ここにある學者・上人の門弟と號して云く・淨土甚 |
J09_0159B33: | 深の秘義は・天台圓融の法門に同し・これ此宗の最 |
J09_0159B34: | 底なり・又密密の口傳あり・金剛寳戒これなり・善 |