浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0154A01: | 至於人則者衆福來臻已上盂蘭盆經曰孝順之聲動天 |
J09_0154A02: | 地矣今も爾り・唯往生極樂の爲なる・一向稱名の聲・ |
J09_0154A03: | 天地を動し令離三途の德・百行の先にして・天下和順 |
J09_0154A04: | 日月淸明風雨以時災厲不起國豊民安兵戈無用崇 |
J09_0154A05: | 德興仁務修禮讓等の德は・唯是御遺書を信仰し |
J09_0154A06: | 上り・一向往生の爲に・一向稱名する上に備る也・ |
J09_0154A07: | つゐに往生の大益を遂・超出生死の譽を得て・諸大 |
J09_0154A08: | 菩薩と肩を並ぶる無累得果の證りを開き・無累解脱 |
J09_0154A09: | の身を以て・還り來て生死に入り・六道を巡りて・ |
J09_0154A10: | 自在に苦の衆生を濟度せん事・廣大過分の面目なら |
J09_0154A11: | ずや・これしかしながら・大祖圓光大師の・御遺訓を |
J09_0154A12: | 仰て・一向稱名する恩德にあらすや・可仰可信・「も |
J09_0154A13: | し夫父母の遺命に違拒するものは・既に不孝の大逆 |
J09_0154A14: | を成し・漸く身を亡し罸を蒙るが如く・今此御遺訓 |
J09_0154A15: | に違犯する・造惡不善の凡夫は・忽ち出離の大行に逆 |
J09_0154A16: | ひ・終に報土の往生に漏るもの也一念の惡義念佛を立る邪流・幸西行空善心等の徒 |
J09_0154A17: | 類・皆是師命に違背する輩なり・委くは勅修傳第二十九・第三十一・第四十六等・漢語灯ノ錄第十・第十一・和語灯ノ錄等にあり・又九卷 |
J09_0154B18: | 傳中之卷第六之下・念佛名義集中卷・及び下卷の附錄・名目問答・並に三心要集等・近代獅谷ノ澂上人・一枚起請諺論をあらわして・背宗 |
J09_0154B19: | 背師の輩を責る事甚だ明か也・第四體性門に至て・粗談すべし・古に云不孝重於三千罪 |
J09_0154B20: | 孝經云子曰五刑之屬三千而罪莫大於不孝されば |
J09_0154B21: | 不孝の者古往今來速蒙天罸事如群籍諸史所載或 |
J09_0154B22: | 背王法者或無情者或人之所憎者或多菑多難者或 |
J09_0154B23: | 其家日日衰落者等悉皆莫不出不孝也此即天之所 |
J09_0154B24: | 惡而無所逃天之間可不懼乎然而速改過盡 |
J09_0154B25: | 孝養者則天豈惡之乎今此御遺誓を守る事・亦かく |
J09_0154B26: | の如し・仰き願は我黨の行人・愼て此一片を信用す |
J09_0154B27: | べし・もし夫祖訓に違犯せば・不孝の大逆を成じ・報 |
J09_0154B28: | 土の往生を廢して・二世を耻しめん事・悲しかるべき |
J09_0154B29: | 事ぞかし・爰に凡入報土の義を主張し・選擇本願念 |
J09_0154B30: | 佛を弘通し玉へる事・圓光大師に非ずして孰そや・ |
J09_0154B31: | 誠に我等・罪惡深重の凡夫にして・たやすく報土に |
J09_0154B32: | 往生する・安心起行を决定せしめ玉ふ事は・偏へに |
J09_0154B33: | 大祖大父・圓光大師の慈恩也・若この遺誓に背きな |
J09_0154B34: | ば・九品の往生にもれ・三途の舊里にかへり・生死 |