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J1360 一枚起請文梗概聞書 関通 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0141A01: 條・其證據かくのことし・尤仰信するにたれり已上
J09_0141A02: 宜 季 書
J09_0141A03: 同第十二之卷に云く・卿二品の弟・民部卿範光は・
J09_0141A04: 後鳥羽院の寵臣なり・ひとへに上人に歸して・稱名
J09_0141A05: の外佗事なかりけり・生年五十四の春・承元元年三月
J09_0141A06: 十五日・出家をとげ・法名を靜心と號す・病惱危急
J09_0141A07: の由・きこしめされけれは・しのびて御幸ありけり
J09_0141A08: 後生の事いかかおもひ侍ると御たづねありけれは・
J09_0141A09: 今度の往生决定して・さらに疑ふところ候はず・其
J09_0141A10: 故は去夜の夢に・一人の高僧來る誰人にましますぞ
J09_0141A11: と問に・我はこれ源空なり唐土にしては善導と名つ
J09_0141A12: け・此土にしては源空といふ・此界に來て・衆生を
J09_0141A13: みちびくこと・すでに三箇度なり・今汝に命終の期を
J09_0141A14: しめさんがために來臨す明後日午の尅・其期なるべ
J09_0141A15: しとの給ふと見て夢さめ侍りぬ・すでに冥の告にあ
J09_0141A16: づかれり・往生むなしからさる由を存ずと申・これ
J09_0141A17: を聞し食されて・ふかく御隨喜ありけり・件の日と
J09_0141B18: きすこしもたがはず・正念に安住し・稱名相續して
J09_0141B19: 往生をとぐ・不思議の事なりけりと
J09_0141B20: 雅 重 書
J09_0141B21: 此段・九卷傳第八之下卷の一條と・今と全く同じ・
J09_0141B22: これに依て・九卷傳の一條をもらす者也・善導大
J09_0141B23: 師は彌陀の化身也と云ふ事・もろこしの諸傳に載
J09_0141B24: する所の如し・今亦圓光大師は善導にておはせし
J09_0141B25: とあれば・彌陀の化身にしてましますなるべし・
J09_0141B26: されば十勝論及び古今著聞なとに・彌陀の化身と
J09_0141B27: あり・
J09_0141B28: 同三十五之卷に云く・直聖房といふ僧ありき上人の
J09_0141B29: 弟子となりて・一向專念の行を修す・あるとき熊野山
J09_0141B30: へ參りたりけるに・上人の配流せられ給ふよしをき
J09_0141B31: きて・いそぎ下向せんとしけるに・にはかに重病をう
J09_0141B32: けて・下向かなはさりければ・ねんごろに權現にいの
J09_0141B33: り申けるに・かの僧の夢に・臨終已にちかづけり・下
J09_0141B34: 向しかるべからずと・しめし給ひければ・法然上人の

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