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J1350 一枚起請弁述 義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0134A01: 外餘行を心にかけず念時日の分に隨て之を相續し一
J09_0134A02: 度この門に入りし始より乃至臨終の夕に至る迄懈ら
J09_0134A03: す唱ふれは是れ即ち四修具さに備りて一稱一念の中
J09_0134A04: を出てす然るに一流の相傳に行具の三心なんどと云
J09_0134A05: ひて此一節を誤り傳へたりさても行具の三心なるへ
J09_0134A06: くばなどてか思ふ内にこめ給ふらん唱ふる内にとこ
J09_0134A07: そのべ給へりされは我流の正傳なるには御言をまつ
J09_0134A08: すぐに誦へて機具の三心とこそ習ひ侍るべき也之を
J09_0134A09: 三心四修の籠ると云ふ也行者の心念に相續して助給
J09_0134A10: へと思ふ内にこそ三心も四修も籠りて念念毎に心行
J09_0134A11: 具足す是れ本願に誓ひ給つる念佛なるへしもしそれ
J09_0134A12: 事を一心歸向の始にあづけて助け給への心なく而も
J09_0134A13: 本願に相叶ひ祖意に相應すと云ふ此念佛相續しける
J09_0134A14: をは念念毎に三心も四修も闕けりと云ふへき也釋に
J09_0134A15: は願孤行孤所至なしと見へけれは順次往生の正定業
J09_0134A16: と難定凡そ本願の文の中には心行具足の念佛に於
J09_0134A17: て始終をあらへる詞も見へす畧説しける願文なれと
J09_0134B18: も安心起行具さに分たり何の障りありて念念の歸向
J09_0134B19: をきらへるそや若し本願を疑ひて自力を雜へなと云
J09_0134B20: ふへくんはたとひ歸向の心を用ゐさるにも本より决
J09_0134B21: 定の信なき輩の疑ひは除くまし始より信心具足の人
J09_0134B22: に於てはたとひ念念に歸向すともなとかそれにより
J09_0134B23: て疑ひありとせんや疑の有無を云ふ事強て歸向の有
J09_0134B24: 無にはよるましき也又若し歸向の心を先とせは必す
J09_0134B25: 疑ひあるへからす若し疑ひあらは初の一念歸向には
J09_0134B26: なと疑を含まさるや一念も多念も歸向は同しく歸向
J09_0134B27: なるへし何そ始終を差別せんやもしそれ初の歸信を
J09_0134B28: 起すとも自力にはあらすなど云て本願の他力による
J09_0134B29: と立てらるへくは後後の歸向も他力によるへしもし
J09_0134B30: 然らずんは其所以云何果して其斷を得るに由なけん
J09_0134B31: もしさまでに不思議の願力なくんは一向に歸向せす
J09_0134B32: とも一稱くちに不思議還て思議に落ちたりと云ひつ
J09_0134B33: へし又それとても願力を加て疑を含まむ歸向の心を
J09_0134B34: 起らしめはなと念念後後の歸向をも佛力を備へて疑

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