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J1350 一枚起請弁述 義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0133A01: る人ありけれは隨蓮房この法門に疑を起す上人夢中
J09_0133A02: に來てこの疑を示し給ふ依て邪疑を拂ふと傳にも載
J09_0133A03: せあり凡そ是等の念佛は上人の所立にあらすよくよ
J09_0133A04: く心得て所立の念佛を修すへき也
J09_0133A05: 但往生極樂のためには南無阿彌陀佛と申て疑な
J09_0133A06: く往生するそとおもひとりて申外には別の子細
J09_0133A07: 候はず
J09_0133A08: この一段は始終の骨目也一宗の安心起行示之於
J09_0133A09: 中南無阿彌陀佛は起行を明す其餘の文句は皆往生
J09_0133A10: 極樂の安心を明す先つ但しと云ふはこれまた縱容也
J09_0133A11: 一には諸師の所立を簡て云へる言にして餘事なきを
J09_0133A12: 顯はす是れ即ち一節の諸句に通す二には所求の得益
J09_0133A13: を擇ふ所謂成佛得悟のためにはいさ知らず只一筋に
J09_0133A14: 往生のために但た往生極樂のため等と云ふ也この一
J09_0133A15: 句廻向心の意を含む上人廻向心を釋して終日自他身
J09_0133A16: につき今後世の爲にし餘の淨土にも都率天にも向は
J09_0133A17: す唯一向に極樂に往生せんと可廻向也とこそ或人
J09_0133B18: に示し給ふさても心をふらずして唯爲極樂往生心
J09_0133B19: 得なば是れまた發願心とも可知如是料簡すれは唯
J09_0133B20: 一向に南無阿彌陀佛と申につきて往生は决定するそ
J09_0133B21: と思ひ取るへし又この一句至誠心を含めりと云ふ心
J09_0133B22: は今世には名聞利養の爲に人目を飾るなかだちにな
J09_0133B23: さす唯往生のためと計りに思ひ入て直成に手を合せ
J09_0133B24: 南無阿彌陀佛と可申也さればまことしく往生極樂
J09_0133B25: のためにし南無阿彌陀佛と申につきては往生は疑な
J09_0133B26: きぞと思ひ入るへしと也かく兩樣に料簡あれとも但
J09_0133B27: と云へるは一向にかぎるへし疑なくとは深心を明す
J09_0133B28: 也往生するそと思ひとりてとは廻向心也また深心至
J09_0133B29: 誠心も兼ねたり然れは三心と云へるも助け給への一
J09_0133B30: 念にあることなれはこの一向に皆具足する也
J09_0133B31: 但三心四修と申事の候は皆决定して南無阿彌陀
J09_0133B32: 佛にて往生するそと思ふ内に籠り候也
J09_0133B33: まことしく往生を願へは助け給へと唱ふる念佛の一
J09_0133B34: 念に三心は具足する也又深く本願力を仰きて念佛の

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