浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0101A01: | に曰・佛性非内非外亦非中間・猶如虚空・又曰・ |
J09_0101A02: | 衆生即佛性・佛性即衆生云云・菩提涅槃の二轉の妙 |
J09_0101A03: | 果も佛止む事を得ずして勝に依つて名を立つ・眠あ |
J09_0101A04: | る故に・覺の名あり・眠なくは覺の名あるべからず・ |
J09_0101A05: | 我れ即佛也と・知る人も・時時猶豫の心起り・怖畏 |
J09_0101A06: | 心の生ずる事あり・是れ則ち無始曠劫の餘執にして・ |
J09_0101A07: | さりがたき病氣なり・病は首を廻す處に在り・常に |
J09_0101A08: | 阿毘三摩耶百字眞言を誦すれば决定の心を生ずとい |
J09_0101A09: | へり・我身は是凡夫也と一念も思はざれと・敎へ給 |
J09_0101A10: | ふは性頓の法門也・我れは是れ凡夫也と・先つ我か |
J09_0101A11: | 機の拙き事を知り・此の如きの凡夫・佛願を賴み念 |
J09_0101A12: | 佛すれば・極樂に生ずと信ぜよと敎へ給ふは・相頓 |
J09_0101A13: | の法門也 |
J09_0101A14: | 抑此の一心はいかなるものぞや・五尺の身を我れと |
J09_0101A15: | 思うて・心狹小になりもてゆけば蟭螟の姿とも成り・ |
J09_0101A16: | 極樂に生ずれば・金色の菩薩とも成り・本來三身の |
J09_0101A17: | 德を具足すと知つて心寬大になれば・法身の形をも |
J09_0101B18: | 顯す・子島の先德の・心法に形有りと釋せるは色質 |
J09_0101B19: | の事にはあらず・貪瞋の姿有りと云事也・密敎には |
J09_0101B20: | 心法の形色を説けり・菩提心論に云・我見自心形 |
J09_0101B21: | 如月輪・小侍從が歌に・ |
J09_0101B22: | 潔よく月は心にすむものと |
J09_0101B23: | 知るこそやみのはるるなりけれ |
J09_0101B24: | 左京の太夫顯輔が歌に |
J09_0101B25: | いかで我心の月をあらはして |
J09_0101B26: | やみにまどへる人を照さん |
J09_0101B27: | 居ながら五智の光を放つて九界の闇を照さんも・難 |
J09_0101B28: | かるべきにあらぬに・何者か碍と成りて冥より冥き |
J09_0101B29: | 道にはまどへる・承覺法親王の歌に・ |
J09_0101B30: | 迷をばたが敎より知りそめて |
J09_0101B31: | まことの道のうたがはるらん |
J09_0101B32: | 僧雲門に・不起一念の時を問ひしには・須彌山と答給 |
J09_0101B33: | ふ・叡山の覺阿宋に入り佛海の遠禪師に謁し・無明由 |
J09_0101B34: | 何有と問ふ・海手を以て打つ・阿長廬江に抵り・金 |