浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0095A01: | に・現在閻浮の縁盡くる時・當來受生の形相先づ現 |
J09_0095A02: | ず・是を中有と名く・形相ありといへども・無礙なる |
J09_0095A03: | 事・水中の影の如し・大集經に曰・先觀中陰・於父母 |
J09_0095A04: | 所生貪愛心・愛因縁故・四大和合・精血二滴合成一 |
J09_0095A05: | 滴・大如豆子・名歌羅羅・云云・第八識最初の一念・ |
J09_0095A06: | 母胎に託する・其の種子不淨也・受生の縁も淨から |
J09_0095A07: | ず・胎内にある時の住處食噉・悉く不淨也・初生の時 |
J09_0095A08: | は・膿血と共に交り出つ・身に三十六物の不淨あり・ |
J09_0095A09: | 究竟に至るまで・一として淸淨なる事なし・止觀に |
J09_0095A10: | 云・未見此相・愛染甚強・若見之已・欲心都息・云 |
J09_0095A11: | 云・九想の事は・大論摩訶止觀などに具さに説給へ |
J09_0095A12: | り・見るべし・起信論に云・既觀皆是不淨貪愛之心 |
J09_0095A13: | 自然不起阿含に曰・目爲眵涙窟・鼻是穢涕囊口爲 |
J09_0095A14: | 涎唾器・腹是屎尿倉・云云・人界は身の不淨なるのみ |
J09_0095A15: | にあらず・八つの苦みあり・壬生忠岺・人の子の生 |
J09_0095A16: | れたるを見て詠める・ |
J09_0095A17: | 中なかに何生ひ出つらん筍の |
J09_0095B18: | うきふししげきよとはしらずや |
J09_0095B19: | 倩此身を觀ずれば・四大和合して假初に心の宿と成 |
J09_0095B20: | れるもの也・其の行く末を尋ぬれば燒けは即ち北邙 |
J09_0095B21: | の煙と登り・埋めは・亦東岱の土と成る古歌に・ |
J09_0095B22: | 鳥部山こよひも煙立つめりと |
J09_0095B23: | いひてながめし人もいづらは |
J09_0095B24: | 伊勢が歌に |
J09_0095B25: | 程もなく誰も後れぬ身なれども |
J09_0095B26: | 留まるは行くを哀れとぞ見る |
J09_0095B27: | 世のはかなさは喩ふるに物なし・故に滿誓は・なに |
J09_0095B28: | にたとへんと詠じ・源順は・十首まで・同じやうな |
J09_0095B29: | る事をよんで・さまざまにたとへ見たる也・設ひ天 |
J09_0095B30: | 上に生れて八萬劫を經とも福盡きて去らん日は呂翁 |
J09_0095B31: | が夢に異ならじ・况や人生不滿百・常懷千歳憂・各 |
J09_0095B32: | 強健の時に曼て・努めて善を勤修し・早く極樂に生 |
J09_0095B33: | れて・輪廻生死の苦みを免れ・不生不滅の長生を得 |
J09_0095B34: | べし・安養は敎主も無量壽也・眷屬も長壽也・長生 |