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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0078A01: 獨恃自見不受他言・設遇純根少聞之人・隨其
J09_0078A02: 所破・從其所言者・即言此人神明正直云云・
J09_0078A03: 法華經に・世間相常住と説き・道一禪師の・平常心
J09_0078A04: 是道といへるなどを聞いて・朱文公の不待求之
J09_0078A05: 民生日用彝倫之外といへると・異なる事なし・善
J09_0078A06: 事父母爲孝・善事兄長爲弟・此外に日用なし
J09_0078A07: と云人あり・弘法大師の曰・惜哉古賢不甞醍醐・云
J09_0078A08: 云・言同じとて心必ずしも同じかるべきにあらず・密
J09_0078A09: 經に六大を説けり・般若經にも六大の名あり・倶舍
J09_0078A10: にも六界を説く五行の名佛經にもあり儒敎にも
J09_0078A11: あり・數勝が論にもあり・又有相無相の言・外道小
J09_0078A12: 乘の經書にもあり・顯大にもあり・密大にもあり・
J09_0078A13: 深心の言・法華にもあり・法華ニ曰・以深心念佛ヲ楞嚴にもあり・
J09_0078A14: 楞嚴經曰・將此深心奉塵刹長水云上求下化悲智ノ二心・一一先悟玅覺明性從深理生故名深心此二經の
J09_0078A15: 深心・豈觀經所説の深心と同なるべきや・又佛の名
J09_0078A16: 小乘にもあり・權實の二敎にもあり・是も亦名は・同
J09_0078A17: うして其の位に異を分つ・台敎に云以我家眞因・爲
J09_0078B18: 汝家極果・大日經の疏に曰・諸餘大乘不了義經雖
J09_0078B19: 有佛名不得名爲遍淨・云云・何れの道にもあ
J09_0078B20: れ・聖敎を學ばんと思はん人は・師を求むるを要とす
J09_0078B21: べし・經に善知識大因と説き給ふ得善知識は・二十五
J09_0078B22: 方便の中・具五縁の隨一也・上人の曰・口傳なくして・
J09_0078B23: 淨土の敎文を見るは・往生の得分を見失ふ也・云云
J09_0078B24: 學生は互に他家の事を知るとも・我か家の事のやう
J09_0078B25: にはあらじ・宇治の里人と・大井川の邊の民と・同じ
J09_0078B26: く水車を造りしに宇治の者は早く造りて能廻りしに
J09_0078B27: 大井川の人は・遲く作り出せしに快よく廻らざり
J09_0078B28: しと也・學生にも此の如き結目はあるべし・若理觀
J09_0078B29: を好む人ならば・解行共に聖道門の智行兼備の人に
J09_0078B30: 習ふべし・若し本願の念佛を申さんと思はば・安心を
J09_0078B31: 淨土宗正見の知識に問ふべし・又ある人の曰・謬解の
J09_0078B32: 害をなす事甚し・古へ唐しの僧圓覺經の・鑛の譬など
J09_0078B33: をも聞かざりしにや・佛還作衆生と云見を起して・
J09_0078B34: 墮獄せしと云事あり・頃神道初學の人・いまだ佛經

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