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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0077A01: 云云・浮生薤上露・榮華夢中春・淨土を願はず・證
J09_0077A02: 悟を不求人・猶世榮を虚無す・佛子如何ぞ有爲の快
J09_0077A03: 樂を求むべき・又唐の蘇子瞻・王陽明・此國の淸和天
J09_0077A04: 皇・四條院なども・僧の再來也・是等は・直也の人
J09_0077A05: にては侍らねども・極樂往生を好む心より見れば・先
J09_0077A06: つ安養に生じ・無生忍を得て後・穢國に還來し給は
J09_0077A07: ば・其德彌廣大にして・利生も猶自在なるべきにと
J09_0077A08: 思はれ侍る也・安養に生ずれば・階級を度越する德
J09_0077A09: ある故に・地上の菩薩すら・極樂往生を願ひ給ふ・
J09_0077A10: 况や信外の輕毛・何ぞ西歸を求めざるべき・千手經に
J09_0077A11: 初地の菩薩・大悲神咒を聞いて八地に超ゆと説け
J09_0077A12: り・同經に云由此菩薩大悲願力深重故・亦爲此
J09_0077A13: 陀羅尼威神廣大故・云云・彌陀本願の不思議六字
J09_0077A14: の名號の功德を此の陀羅尼に凖て知るべし・大經云
J09_0077A15: 設我得佛・他方佛土・諸菩薩衆・來生我國・究
J09_0077A16: 竟必至一生補處・除其本願乃至超出常倫諸地之
J09_0077A17: 行・現前修習普賢之德・若不爾者不取正覺・又
J09_0077B18: 云・其有得聞彼佛名號・歡喜踊躍・乃至一念當
J09_0077B19: 知此人爲得大利・則是具足無上功德・云云・佛
J09_0077B20: 語は實にして虚しからず仰いて是を信ずべし・
J09_0077B21: 顯密二敎論に云・如來説法・應病投藥根機萬差・
J09_0077B22: 鍼灸千殊・云云・所好不同・執法各異は・皆由宿世
J09_0077B23: 因縁・所愛の法は・則有縁の法なるべければ・心に隨
J09_0077B24: ひて修すべきにや・去りなから・好めばとて・病人に
J09_0077B25: 禁物は與へ難き邊もあるべし・禁好に定りなし病に
J09_0077B26: 隨てあり・醫王の目には途に觸れて皆藥也・故に良醫
J09_0077B27: は・玭石本艸綱目ニ云・生ナル者ヲ名玭黄・鍊者名玭霜斑猫亦名龍虴・亦名斑虴を以て病を
J09_0077B28: 治す下醫は藥を毒と成す佛法も亦是の如し正人邪法
J09_0077B29: を説けば・邪法郤て正法と成り邪人正法を説けば・正
J09_0077B30: 法郤て邪法と成る・又法を説く人は・聽者の機を能く
J09_0077B31: 見るべし・劣機の人密敎を聞いて常見を生じ・黠人禪
J09_0077B32: を聞いて・斷見に陷ひるは・病に藥の應ぜぬ也又大乘
J09_0077B33: の經論を・師に隨ひて學ばず・自見にし・動すれば謬
J09_0077B34: 解を生ずる人あり・持犯要記に曰・如有一類・乃至

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