浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0075A01: | と心を得て・今の念佛を・繰返し必す迎へ給へと・ |
J09_0075A02: | 佛に聞こへ置給へ・又曰・佛願誤なからんには・なじ |
J09_0075A03: | か終りをあやぶまん・云云・上人の曰・佛の來迎一 |
J09_0075A04: | 定ならば・臨終正念も一定とこそ思ふべけれ・又曰・ |
J09_0075A05: | 念佛だにも申せば・佛の來迎は・法爾の道理にて疑 |
J09_0075A06: | なし・永觀律師の歌に・ |
J09_0075A07: | 世を捨てて阿彌陀佛を賴む身は |
J09_0075A08: | 終り思ふぞうれしかりける |
J09_0075A09: | 上人の曰・念佛を申しながら・後世を嘆く程の人は・ |
J09_0075A10: | 三心不具の人也・禮阿の曰唯佛力を賴むとばかりい |
J09_0075A11: | ひて・習祈らざるは・志のなきが甚しき也・又我力 |
J09_0075A12: | にて正念に住せんと思ひ居たるは・其あてがひ大に |
J09_0075A13: | あぶなし・されば習祈ると云とも・正首に正念を得 |
J09_0075A14: | る事は佛の御力なるべし云云・ |
J09_0075A15: | 此度速に生死を離れんと思はん人は・難行易行・自力 |
J09_0075A16: | 他力の異を・委しく聞いて機法相應の行を修すべし・ |
J09_0075A17: | 向阿の曰・されば無始より來・さすが佛敎にもこ |
J09_0075B18: | そ逢ひつらめども今まで猶流轉の凡夫たる事は・機 |
J09_0075B19: | 根は拙うして・心行の及難きによる也・云云・設深法 |
J09_0075B20: | を聞くと云とも・下機の人爭でか輙く其理を解すべ |
J09_0075B21: | き・機敎相應せざれれば・結縁となる許也・又佛道 |
J09_0075B22: | 修行の人は・階級を知るべし・大論に云・若實相判 |
J09_0075B23: | 位如入海淺深・天台曰・今實相平等雖無位次・ |
J09_0075B24: | 見實相者判位次何咎・云云・台宗には六即を創・ |
J09_0075B25: | 高麗の觀師の曰・深識六字不生上慢・委明即字 |
J09_0075B26: | 不生自屈・密宗には・三種の成佛理具・加持・顯得を説き・ |
J09_0075B27: | 三品の 悉地を談ず・上品ハ密嚴國土・中品ハ十方淨土・下品ハ諸天修羅宮等ナリ敎の中 |
J09_0075B28: | に菩薩深固の菩提心を發してより・成佛に至るまで |
J09_0075B29: | に・三無數劫を經とも説き刹那に滅郤す三祇劫とも |
J09_0075B30: | 談ず・長あり短ありといへども・實敎の中には・定ん |
J09_0075B31: | て短を正とす・菩薩の位次は・尾上に近き入相の鐘に |
J09_0075B32: | 泊烏の打連れて行くに似たり・其次位爲有爲無玄 |
J09_0075B33: | 忠大師の曰・十地階次者・釋迦如來・於閻浮提・ |
J09_0075B34: | 一應化道耳・云云・何れの敎に依りて修する人にも |