浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0068A01: | 吉羅・云云・上人の曰・譏嫌戒と名けて・頓て虚假 |
J09_0068A02: | と成事もありぬべし・能能心得わくべし・云云・佛 |
J09_0068A03: | 道を修行する人・德を隱すは能き事なれども・外に |
J09_0068A04: | 愚を現ずれば・懈怠の人と成り・放逸の人と成る事あ |
J09_0068A05: | り・是をも・用心あるべし・又僧にまれ俗にまれ・佛道 |
J09_0068A06: | に志ある人巧みて虚假を搆ふる事なしといへども・ |
J09_0068A07: | 人をば人が損ずる故に・心弱き人・又は心小き人は・ |
J09_0068A08: | いつとなく・虚假の人と成る事あり・是も亦一東坡・ |
J09_0068A09: | 非も亦一東坡なり・毀譽に動ぜざる事・須彌の如く |
J09_0068A10: | すべし・春の夢よりも空しき利名に溺れて・八風に |
J09_0068A11: | 犯さるる事勿れ |
J09_0068A12: | 善導大師の曰・深心と云ふは・即ち是れ深く信ずる |
J09_0068A13: | の心也・上人曰深心と云は・彼佛の本願は・いかな |
J09_0068A14: | る罪人をも捨てず・唯名號を唱ふる一聲までに决定 |
J09_0068A15: | して往生すと・深く賴みて少の疑もなきを申也・向阿 |
J09_0068A16: | の云・我身を出離の縁なきものとくだしはてて賴を |
J09_0068A17: | 超世の悲願に・かくる心を・起さしむる也・云云 |
J09_0068B18: | 廻向發願心と云は・所修の善根を・悉皆眞實心の中 |
J09_0068B19: | に廻して往生を願ふをいふ・觀經の玄義に云・言南 |
J09_0068B20: | 無者・即是歸命・亦是發願廻向之義・云云・法華文 |
J09_0068B21: | 句云・南無者・大有義或言度我・云云・四明は救 |
J09_0068B22: | 我の義と釋し給ふ・然阿の云・南無は歸命也・歸命 |
J09_0068B23: | と云は助給へと云意也・云云・我を度し給へと願も・ |
J09_0068B24: | 我を救ひ給へと云も・助給へと思ふも・皆同し道理 |
J09_0068B25: | 也・向阿の云・本願に・至心信樂生我國と云は・廣く |
J09_0068B26: | いへば三心也・要を取れば・助給への一念に足りぬ・ |
J09_0068B27: | 云云 |
J09_0068B28: | 四修者・一ツには恭敬修・二ツには無餘修・三ツに |
J09_0068B29: | は無間修・四ツには長時修也・恭敬修と云は・西方 |
J09_0068B30: | の彌陀如來・觀音勢至諸菩薩を恭敬し・西に貴人の在 |
J09_0068B31: | ます心遣にて常に敬ふをいふ・轉心轉方といふ事あ |
J09_0068B32: | り・轉心と云は・何れの方に向ひ居る時も・心を・ |
J09_0068B33: | 西に轉らす也・轉方と云は・何方にてもあれ・向ひ居 |
J09_0068B34: | る方を・西方と思ふ也・安樂集の記に云・聖人心證 |