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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0068A01: 吉羅・云云・上人の曰・譏嫌戒と名けて・頓て虚假
J09_0068A02: と成事もありぬべし・能能心得わくべし・云云・佛
J09_0068A03: 道を修行する人・德を隱すは能き事なれども・外に
J09_0068A04: 愚を現ずれば・懈怠の人と成り・放逸の人と成る事あ
J09_0068A05: り・是をも・用心あるべし・又僧にまれ俗にまれ・佛道
J09_0068A06: に志ある人巧みて虚假を搆ふる事なしといへども・
J09_0068A07: 人をば人が損ずる故に・心弱き人・又は心小き人は・
J09_0068A08: いつとなく・虚假の人と成る事あり・是も亦一東坡・
J09_0068A09: 非も亦一東坡なり・毀譽に動ぜざる事・須彌の如く
J09_0068A10: すべし・春の夢よりも空しき利名に溺れて・八風に
J09_0068A11: 犯さるる事勿れ
J09_0068A12: 善導大師の曰・深心と云ふは・即ち是れ深く信ずる
J09_0068A13: の心也・上人曰深心と云は・彼佛の本願は・いかな
J09_0068A14: る罪人をも捨てず・唯名號を唱ふる一聲までに决定
J09_0068A15: して往生すと・深く賴みて少の疑もなきを申也・向阿
J09_0068A16: の云・我身を出離の縁なきものとくだしはてて賴を
J09_0068A17: 超世の悲願に・かくる心を・起さしむる也・云云
J09_0068B18: 廻向發願心と云は・所修の善根を・悉皆眞實心の中
J09_0068B19: に廻して往生を願ふをいふ・觀經の玄義に云・言南
J09_0068B20: 無者・即是歸命・亦是發願廻向之義・云云・法華文
J09_0068B21: 句云・南無者・大有義或言度我・云云・四明は救
J09_0068B22: 我の義と釋し給ふ・然阿の云・南無は歸命也・歸命
J09_0068B23: と云は助給へと云意也・云云・我を度し給へと願も・
J09_0068B24: 我を救ひ給へと云も・助給へと思ふも・皆同し道理
J09_0068B25: 也・向阿の云・本願に・至心信樂生我國と云は・廣く
J09_0068B26: いへば三心也・要を取れば・助給への一念に足りぬ・
J09_0068B27: 云云
J09_0068B28: 四修者・一ツには恭敬修・二ツには無餘修・三ツに
J09_0068B29: は無間修・四ツには長時修也・恭敬修と云は・西方
J09_0068B30: の彌陀如來・觀音勢至諸菩薩を恭敬し・西に貴人の在
J09_0068B31: ます心遣にて常に敬ふをいふ・轉心轉方といふ事あ
J09_0068B32: り・轉心と云は・何れの方に向ひ居る時も・心を・
J09_0068B33: 西に轉らす也・轉方と云は・何方にてもあれ・向ひ居
J09_0068B34: る方を・西方と思ふ也・安樂集の記に云・聖人心證

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