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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0067A01: までをも・助くる事をあらはす文也・又云機を定む
J09_0067A02: る時は・至て重き五逆までをも納め・行を願ずる時
J09_0067A03: は・至て少き一念までを立てたり・心を取らん時い
J09_0067A04: かが亦至て弱き志までを納められざらん・云云・三
J09_0067A05: 心を具するに・竪に具する人あり・橫に具する人あ
J09_0067A06: り・橫竪は・初一念に於て判ず・第二念よりは・橫竪
J09_0067A07: の別なき也・一心即ち三ツなるを・名けて竪とし・
J09_0067A08: 三心即ち一なるを名けて橫とす・四明の融心解に・
J09_0067A09: 一心三觀を釋して曰・説即三相歷然・修即一念
J09_0067A10: 備・と佛心印記曰・説即雖次第・行在一時云
J09_0067A11: 云・此等の釋に凖へて・三心即ち一心なる事を知るべ
J09_0067A12: し・至誠の兩字を・善導大師・至者眞・誠者實と釋
J09_0067A13: し給ふ・凡三業を起すに必ず眞實なるべしと也・往
J09_0067A14: 生大要抄に云・至誠と云は・眞實の心也・其眞實と
J09_0067A15: 云は・身に振舞・口にいひ・心に思はん事・皆人目
J09_0067A16: を飾る事なく・誠をあらはす也・然を人常に・勇猛
J09_0067A17: 強盛の心を起すを・至誠心と申すは・此釋の心には
J09_0067B18: 違ふ也・又云・弱き三心具足したらん人は・位こそ
J09_0067B19: さがらんずれ猶往生は疑ふべからざる也・又云・外
J09_0067B20: 相の善惡をばかへりみず・世間の謗譽をわきまへず・
J09_0067B21: 内心に穢土を厭ひ・淨土をも欣び・惡をも止め・善
J09_0067B22: をも修して・眞成に佛の心に叶はん事を思ふを眞實
J09_0067B23: とは申す也・又云・加樣に申せば・偏に此の世の人
J09_0067B24: 目は・いかにもありなんとて・人の誹をもかへりみ
J09_0067B25: ず・外を飾らねばとて・心のままに振舞が・よしと
J09_0067B26: 申すにてはなき也・法にまかせてふるまへば・放逸
J09_0067B27: とてわろき事にてある也・時に臨みたる・譏嫌戒の
J09_0067B28: 爲ばかりに・聊人目をつつむ方は・態ともさこそあ
J09_0067B29: るべけれ・云云・法にまかせてふるまふと云は・い
J09_0067B30: かに法なればとて・譏嫌を憚らずふるまへば・無法
J09_0067B31: と成事もあり・律にも・世の譏嫌を護れと侍る也・
J09_0067B32: 行事鈔に云・ 五分中・雖我所制・餘方不行者・
J09_0067B33: 不得行之・謂俗王爲僧立制・不依經本也非我所制・餘方爲淸
J09_0067B34: 淨・不得不行・即依王法而用不得不依薩婆多云・違王制故

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