浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0049A01: | には。他宗背宗の安心起行を擧けてそれにはあらず |
J09_0049A02: | と揀び。第二段には願行相續の稱名の正宗を明し。 |
J09_0049A03: | 第三段には。願行相續の中に三心四修ことごとく備 |
J09_0049A04: | はる事を示して疑を通じ。第四段には。誓を立てて |
J09_0049A05: | 願行相續の外なき事を决定し。第五段には。序正二 |
J09_0049A06: | 段に明す所の願行相續の稱名を結勸流通し玉へり。 |
J09_0049A07: | かくの如く段段。鈎鎻相連し首尾相應して。文に盈 |
J09_0049A08: | 縮なく意義明白なれば。さらに紛るる曲なし。文の |
J09_0049A09: | 表はやすらかに。安心起行をのみ勸玉ひて詞に巧め |
J09_0049A10: | る色香もなくて。自然にもろもろの滅後の邪義を。 |
J09_0049A11: | 殘なく防き盡し玉へり。もつとも。文章の妙なり。又 |
J09_0049A12: | 文章の巧なるは。詞にさとりがたき曲なども有るも |
J09_0049A13: | のなるに。いかに愚なる男女までもさらさらと讀下 |
J09_0049A14: | せば安心起行詞の下に。たやすく定りて。さらに疑 |
J09_0049A15: | ふところなし。ますます文章の妙なり。念佛の行者。 |
J09_0049A16: | ふかく尊重珍敬してつねに祖恩を報じたてまつり玉 |
J09_0049A17: | へ |
J09_0049B18: | ○第二手印 |
J09_0049B19: | 爲證以兩手印 |
J09_0049B20: | 此は本朝上古の習ひ。大事の證文には。兩手を以て |
J09_0049B21: | 印とせり。事は神代より起りて。押手とも云ふ。世 |
J09_0049B22: | に手形と名くるの古事なるべし。今大師一切衆生出 |
J09_0049B23: | 離解脱の一大事を决判し玉へる御遺誓なるが故に。 |
J09_0049B24: | 叮嚀に兩手の印證を用ゐさせ玉ひけるなり。 |
J09_0049B25: | ○第三總結 |
J09_0049B26: | 淨土宗の安心起行此一紙に至極せり源空か所存 |
J09_0049B27: | 此外に全別義を存せす滅後の邪義を防かんか爲 |
J09_0049B28: | に所存を記し畢 |
J09_0049B29: | 此一章は。總結文也。一枚起請は。もと滅後の邪義 |
J09_0049B30: | を防がん爲の。末期の極誡なる事を示し暗に來由を |
J09_0049B31: | 示玉へり。鎭西相承の法語には此結文なし。末期に |
J09_0049B32: | 初て加へ玉へり。意は滅後末代の西方の行者。此遺 |
J09_0049B33: | 誓を念佛の鏡に懸けて安心起行の邪正を照し見よと |
J09_0049B34: | 也。此の故に滅後の邪義を防かんが爲にと書かせ玉 |