浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z14_0376A01: | は未萌を誡む。況や今は。書に筆し梓に行ひて。初學 |
Z14_0376A02: | を惑はし。方來を誤まれば。其禍少からず。若し情こ |
Z14_0376A03: | はく。辭つくりて。其邪說を。改め玉はずは。吾また本 |
Z14_0376A04: | 如。什公。志磐の輩と。共に鼓を鳴して。直に老兄を驅 |
Z14_0376A05: | て。背宗破祖の。系圖に入れ。永く台祖の爲に。謗を解 |
Z14_0376A06: | かん。痛ましさの餘り。此れに寄て。略してこれを申 |
Z14_0376A07: | 候。猶卽の義を明すこと。委は卽の字辨の如し。 |
Z14_0376A08: | 右摘欺○此通りなるべし。自他無益。み遁しの處。 |
Z14_0376A09: | 老衰甚だしきゆへ。 眞語。實語。 |
Z14_0376A10: | 此點○譯もなきことなり。 井より。天を見れば。小 |
Z14_0376A11: | なり。天の小には非ず。其見る者の。小なるなり。餘說 |
Z14_0376A12: | より。摘欺を見れば。譯もなし。摘欺の譯なきには非 |
Z14_0376A13: | ず。其見者の。譯なきなり。怪しむに足らず。 |
Z14_0376A14: | 心を其まゝ○何としたることぞや。 心を其まゝに |
Z14_0376A15: | して。念佛すとは。心を其まゝ佛にしてニ念佛すと云 |
Z14_0376A16: | ふことなり。又心を其まゝにしてと云ふは。開解な |
Z14_0376A17: | り。念佛するは。立行なり。されば。心を其まゝにと思 |
Z14_0376B01: | ふ。開解は。廣く萬行へ通じ。念佛するは。たゞ一行に |
Z14_0376B02: | 局す。又心を其まゝにと云は。唯心の異名なり。凡そ |
Z14_0376B03: | 萬法は。唯心なれば。其心を。とりもなをさず。其まゝ |
Z14_0376B04: | にと。平生開解して。さて其上に。立行は。或は念佛。 |
Z14_0376B05: | 或は誦經。或は持戒。或は修禪。意に隨て勤るなり。今 |
Z14_0376B06: | これを對譯せば。 |
Z14_0376B07: | 卽心念佛。心を其まゝ佛にして。開解念佛す。立行 |
Z14_0376B08: | 卽心誦經。心を其まゝ經にして。開解誦經す。立行 |
Z14_0376B09: | 卽心持戒。心を其まゝ戒にして。開解持戒す。立行 |
Z14_0376B10: | 卽心修禪。心を其まゝ禪にして。開解修禪す。立行 |
Z14_0376B11: | か樣なり。この對譯の如く。心を其まゝと云ふ下へ。 |
Z14_0376B12: | 佛經戒禪を。もたせて見らるべし。然れば。卽色色卽 |
Z14_0376B13: | の卽も。其訓全く同じければ。心を其まゝにして。念 |
Z14_0376B14: | 佛すと云ふは。開解立行。あひ分れて。尤もよく聞へ |
Z14_0376B15: | たる。的訓なり。心靜に。工夫せられよ。 |
Z14_0376B16: | 其まゝと云ふは○曾て云はれぬなり。 心を其まゝ |
Z14_0376B17: | にと云ふは。開解なることを。知られぬ故。自然の義 |