浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0372A01: | 有る人問○辨じ玉へ。 此は。最初に辨ぜらるべき。 |
Z14_0372A02: | 筈なれども。老衰故に。前後せる歟。 |
Z14_0372A03: | 答彼の人の○顯れたり。自他無益。見のがしの處。 |
Z14_0372A04: | さても文盲○用ゆるなり。 談義に。卽を就と。訓ぜ |
Z14_0372A05: | られし故。離合對なりと。難じたれば。此度は。ことご |
Z14_0372A06: | としく。卽離を云ひ立て。紛らかさる。但し卽離の卽 |
Z14_0372A07: | も。合と訓じ。是と訓ずるの。二義あれども。斯の義 |
Z14_0372A08: | は。夢にも知られず。旣に卽蘊離蘊。卽此用。離此用な |
Z14_0372A09: | どを引かるゝにて。知られぬこと。明白ならずや。其 |
Z14_0372A10: | 上。卽離の文字は。出處あることなれども。此また知 |
Z14_0372A11: | り玉はじ。右の譯なれども。長くなる故に。且く略す。 |
Z14_0372A12: | 彼の人は○陷らるゝなり。 自他無益。見のがしの |
Z14_0372A13: | 處。 |
Z14_0372A14: | 即のうらは○卽なり。此は。妄想なるべし。卽離の卽 |
Z14_0372A15: | に。二義あるを。見付られぬが故に。かの瞽論の如し。 |
Z14_0372A16: | さて彼の人は○學問なり。卽離の卽に。二義あること |
Z14_0372A17: | を。知られぬ故。ひよんな紛らかしを。をこがましく。 |
Z14_0372B01: | 云はるゝなり。 |
Z14_0372B02: | さて又○分るゝなり。いかにも。分れ候。二物相合 |
Z14_0372B03: | の義なれば。つくと讀む。談義の如し。當體全是の義 |
Z14_0372B04: | なれば。そのまゝすはちと同じ。と讀む。摘欺の如し。 |
Z14_0372B05: | 卽レ心卽レ性○よきなり。此思召にては。中々。御得心 |
Z14_0372B06: | は。有るまじけれど。若しやと思ひ。ざつと申さん。か |
Z14_0372B07: | の卽レ心卽レ性も。成程。心を其まゝにし。性を其まゝに |
Z14_0372B08: | すと。讀むなり。しかし。訓に讀めば。くどく。音に讀 |
Z14_0372B09: | めば。りつぱに聞ゆる故。義は同じけれども。且く聞 |
Z14_0372B10: | のよき方に從て。やはり音にて。卽す〱と。讀み來 |
Z14_0372B11: | れり。卽性などを。音に讀めばとて。毫もつく意はな |
Z14_0372B12: | し。つく意なれば。いつとても。二物相合なり。然る |
Z14_0372B13: | を。上へかゝり。音に讀めば。つく意とは。沙汰の限な |
Z14_0372B14: | る。僻事なり。其れ故。つくと云ふが。强くて好しと |
Z14_0372B15: | は。云はるれど。そのまゝと訓じて。是の義に見るこ |
Z14_0372B16: | そ。强けれ。何ぞつくと讀む。合の義が。よからんや。 |
Z14_0372B17: | 大に顛倒せし。料簡に候。且つ又。離れぬ義とは。是の |