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Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0371A01: と。妙句云。就位爲語。別敎圓敎十地。如臣。十向。如
Z14_0371A02: 佐。乃至十廻向。事理稍深。職近王邊。如佐。十地。輔
Z14_0371A03: 佛行化。降魔制敵。故如臣也と。佛祖統紀云。法付
Z14_0371A04: 。法王無事と。是則ち。君臣の名は。位に就て語を爲
Z14_0371A05: て。凡聖同然に用ること。如此。他書は其通り。妙句
Z14_0371A06: や。統紀は。家常飯なるべきに。耳馴れぬ。見當らぬと
Z14_0371A07: は。さてうと〱敷ことか。
Z14_0371A08: 前に云ふ通り○云分なり。此は前に辨ず。
Z14_0371A09: 已に是れ山がつ○種姓なしと云ふべし。此は。種姓
Z14_0371A10: のことを。知られず。偏に歷々かと思ふて。種姓あり。
Z14_0371A11: 種姓なしと云はる。談義主には。有るまじき初心な
Z14_0371A12: り。種姓には。貴賤ある故。貴姓か。賤姓か。不分明な
Z14_0371A13: るをば。いかにも。種姓が知れぬと。申すことなり。釋
Z14_0371A14: 氏要覽云。天竺種姓。有四。一者。刹帝利。謂王種。二
Z14_0371A15: 者。婆羅門。謂淨行。三者。毘舍。謂商賈之種。四者。首
Z14_0371A16: 陀。謂田農之種と。刹利。波羅門は。貴姓なり。毘舍。
Z14_0371A17: 首陀は。賤姓ならずや。觀經序分義云。刹利者。乃是四
Z14_0371B01: 姓之高元。旃陀羅者。乃是四姓之下流と。靈芝云。西竺
Z14_0371B02: 四姓。攝一切姓。刹帝利。婆羅門二。爲尊貴。毘舍。首
Z14_0371B03: 陀二。爲下賤と。是を見玉へ。何ぞ旃陀羅の種姓ある
Z14_0371B04: が。歷々ならんや。
Z14_0371B05: 諸書に○是なり。 此ことは。摘欺に見へず。但し族
Z14_0371B06: も。貴賤に通ずれば。寒族と云ふことあり。乃至魚蝦
Z14_0371B07: をも。水族と云へり。靈芝の。賤姓に簡み玉へるは。所
Z14_0371B08: 釋の本文が。貴族の意なればなり。云ふに及ばぬこと
Z14_0371B09: なり。
Z14_0371B10: さて六卽を○なきことなり。旣に摘欺には。明かに
Z14_0371B11: 其語の上に。千代野などはとあり。意は。千代野など
Z14_0371B12: は。六卽を用ひられぬ。禪者なればと。云ふことなり。
Z14_0371B13: 何ごとを云はるゝや。
Z14_0371B14: 下に千代野○書樣なり。此は何ごとぞ。聞へず。
Z14_0371B15: 此譬へなにやら知らぬ○ものなればなり。 此れま
Z14_0371B16: た。聞へぬ云分。呑込れねば。難ぜず。先づとくと。心
Z14_0371B17: をしづめて。摘欺說を。見なをし玉へ。

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