浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0369A01: | なり。吾宗の祕髓なりと。賛め玉はん。さあらば此は。 |
Z14_0369A02: | 予また諸禪老に代て。反て談義主に。六十棒を寄與せ |
Z14_0369A03: | ん咦。 |
Z14_0369A04: | されども○云はれまじきなり。大明錄。不案內にて |
Z14_0369A05: | は。かくの玉ふも。受取られず。但し道心者の物語は。 |
Z14_0369A06: | さも有るらん。殊勝にや。さて。此處の說禪は。ひた |
Z14_0369A07: | すら。摘欺をうつされて。談義とは。殊の外違ひぬ。甚 |
Z14_0369A08: | だ不審。 |
Z14_0369A09: | 說敎と說禪と○說敎卽ち說禪なり。然らば前に。死 |
Z14_0369A10: | 句活句は。本と定まりたるものと。の玉ひしは。此れ |
Z14_0369A11: | 則ち。わたりなみの見解にて。摘欺に。死句卽ち活句 |
Z14_0369A12: | と見て。千代野の歌を。活句と申候が。絕頂の論に候 |
Z14_0369A13: | ひき。喜ぶべし。 |
Z14_0369A14: | 又禪者の○初心なることなり。此れまた。何ごとに |
Z14_0369A15: | や。通ぜず。しかし此云分にては。禪敎また別々にな |
Z14_0369A16: | りて。彼のわたり並となる。若しそれ。說禪卽ち說敎 |
Z14_0369A17: | ならば。何ぞ禪者の高妙を。淺近の事とせんや。甚だ |
Z14_0369B01: | 不審なり。問。未二夢見一在などの。まさなきことは。い |
Z14_0369B02: | かなる心入にや。答。知らず。若し推て云ば。談義に。 |
Z14_0369B03: | 禪門を沙汰せらるゝ。初心さを。摘欺に諫申せしが。 |
Z14_0369B04: | ねたさにとての。ことならん。 |
Z14_0369B05: | 如下虛空○天に違へることなり。 かく言宣に。窟宅 |
Z14_0369B06: | し玉ひては。別傳一宗は。すきと御相談。なり難し。又 |
Z14_0369B07: | 申したりとも。中々御合點あるまじ。左樣の模索は。 |
Z14_0369B08: | 敎者の上には。尤もなり。かの輔行などの。破故紙を |
Z14_0369B09: | ば。棄紙かひに。竄向し。所謂眞常の。結使の。偏眞諦 |
Z14_0369B10: | 理の。中道妙空の。性具性惡のと云。之乎者也を把て。 |
Z14_0369B11: | 一踏に踏破して。無事界中に。高臥せし。道人に向て。 |
Z14_0369B12: | か樣の卑々たる。淺深格量を。し玉ふは。苦々敷こと |
Z14_0369B13: | かな。千代野。重てこれを聞かば。彌々棒腹にたへざ |
Z14_0369B14: | らん。 |
Z14_0369B15: | 加樣に云ふを○信用せぬことなり。此は。全く摘欺 |
Z14_0369B16: | の。千代野。定中にて。笑ふべしと云ふに。同心せら |
Z14_0369B17: | れ。次上には。千代野も。笑ひはせまじと云はる。さて |