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Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0368A01: 千代野の歌を。死句と云ふて。可ならんや。 千代野
Z14_0368A02: の入處は。已に格外なれば。其歌も。亦悟外の句にし
Z14_0368A03: て。宛轉自在なり。活句に非ずして何ぞ。千代野。分
Z14_0368A04: 上には。活句勿論なり。若しこれ參學の人の。見解な
Z14_0368A05: らば。また機に隨つて。死活定まらじ。それを。死句な
Z14_0368A06: りと定め玉ふは。何ごとぞや。右の件々。試に參詳し
Z14_0368A07: て。看られよ。
Z14_0368A08: 此書き樣○云はるゝなり。此段は。何ごとをの玉ふ
Z14_0368A09: か。通ぜず。さて。水のたまらぬとは。情塵意想に落
Z14_0368A10: ちず。不有無を云ふなり。然るを談義に。無體な
Z14_0368A11: り。無相なりと。云はるゝは。此れ乃ち。有を擇んで。
Z14_0368A12: 無に屬する。思量分別の。水のたまりたるなり。よく
Z14_0368A13: 參透せられよ。
Z14_0368A14: 此語は○至極せぬ論なり。 知れず。疑はしきをば。
Z14_0368A15: 葢し闕如して。可なり。然るを無理に。至極せぬと。の
Z14_0368A16: 玉ふは。あしゝ。
Z14_0368A17: 覺性は○證するも幻なり。旣に圓覺經に。覺心不動
Z14_0368B01: とあれば。かの孝宗も。中にも屬せぬ。得無所離のこ
Z14_0368B02: と。合點なる條は。勿論なるべし。さて中邊の邊は。
Z14_0368B03: 有無のことに候や。中邊論と。あればなり。さて。か
Z14_0368B04: の古人とは。卽ち孝宗の。圓覺の。若說覺。猶未
Z14_0368B05: 幻。說覺者。亦復如是と。云ふ文の註なり。若し古
Z14_0368B06: 人の語が。不審ならば。先づ圓覺を不審せられよ。
Z14_0368B07: 彼の人○前後際斷するなり。不屬有無と云は。本よ
Z14_0368B08: り佛說にて。得無所離と。全く別なきことを。知られ
Z14_0368B09: ず。誤て人語と見て。この妄難を。起し玉ふ。
Z14_0368B10: この經意○云ふべし。 予や今已に。談義主の。三十
Z14_0368B11: 棒を。喫し了れり。然るにかの。古人の語は。本と宋の
Z14_0368B12: 禪者圭堂の。大明錄に出て。空隱道人は。かの錄を賛
Z14_0368B13: じて。佛法。眞大明於此書也と云ひ。三山琳禪師は。
Z14_0368B14: 是書。發七百年。未言之祕と云ひ。雪峯照禪師は。古
Z14_0368B15: 來。未曾若此道盡吾宗實法之祕と。云はれたり。諸
Z14_0368B16: 禪老達。かく隨喜せる。大明錄に引し。古人の語を。用
Z14_0368B17: ひたる摘欺を。見玉はゞ。此れまた必ず。佛法の大明

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