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Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0364A01: 好。
Z14_0364A02: 此れは筋の○なきことなり。此は。別して衰老の口
Z14_0364A03: 氣。果して摘欺を。見損じられぬ。先づ談義に。末世の
Z14_0364A04: 要行を。明すとして出離生死の。道すぢは。智慧聰明
Z14_0364A05: なる人が。心を知るより。外にはなし。末世とても。此
Z14_0364A06: 修行。なるまじきことには。なしと云ふ例に。龍女。韋
Z14_0364A07: 提等を出さる。故に摘欺に。これを辨じて。左樣に遠
Z14_0364A08: く。難行にて出離せし。まれ〱なる例を。引玉はん
Z14_0364A09: より。など近く。易行にて出離せし。澤山なる證を。出
Z14_0364A10: し玉はぬぞと。云ふことなり。さて其近く。易行にて
Z14_0364A11: 出離せし事跡は。往生傳に。見へたる故。且くその所
Z14_0364A12: 出を。指し示すなり。此れが何と。筋の違ひたること
Z14_0364A13: に候や。さて往生とは。出離のことに非ずや。出離
Z14_0364A14: の道は。末世の要行に非ずや。末世の要行は。談義も
Z14_0364A15: 本意なるに。などこれを嫌て。往生の人のことは云は
Z14_0364A16: ぬ。往生傳を。引くべき樣はなしなんど。の玉ふや。甚
Z14_0364A17: だ心得がたし。
Z14_0364B01: 但し貴賤○初心者の類ひなり。左樣の義は。此方の
Z14_0364B02: 存じよらぬことなれば。少もとがめ申さず候。
Z14_0364B03: 大機大用○出されたり。 大機大用とは。禪流格外
Z14_0364B04: の。作略を云ふなり。偶佔問答云。從上諸大敎主。亦
Z14_0364B05: 徹心宗。得大機用と。林間錄云。禪宗。
Z14_0364B06: 大機大用。不知解と。大訴禪師云。後來諸祖。
Z14_0364B07: 大機大用。發揚爲已爲人之妙と。故に摘欺に。六
Z14_0364B08: 祖より。千代野までは。禪流格外の。大機用を。出され
Z14_0364B09: ぬと云へり。六祖などの働きは。大機用を。得たるに
Z14_0364B10: てはなしや。よく〱。禪家の宿老へ。お尋ねあれ。
Z14_0364B11: 尼入道勸めの○曾てなきなり。もし一切の法。不生
Z14_0364B12: ならば。一異の義。いかんが成ぜん。故に法華云。諸法
Z14_0364B13: 寂滅相。不言宣と。心地觀經云。眞如妙理絕
Z14_0364B14: と。玆に因て。沙石集には。禪敎の差別は。方便の
Z14_0364B15: 位にあり。實證の處は。異なるべからずと云へり。故
Z14_0364B16: に摘欺にも。禪敎ともに。實相の妙理の處は。言語道
Z14_0364B17: 斷ぞと。云ふことなり。さて。不可以言宣の道理は。

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