浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0364A01: | 好。 |
Z14_0364A02: | 此れは筋の○なきことなり。此は。別して衰老の口 |
Z14_0364A03: | 氣。果して摘欺を。見損じられぬ。先づ談義に。末世の |
Z14_0364A04: | 要行を。明すとして出離生死の。道すぢは。智慧聰明 |
Z14_0364A05: | なる人が。心を知るより。外にはなし。末世とても。此 |
Z14_0364A06: | 修行。なるまじきことには。なしと云ふ例に。龍女。韋 |
Z14_0364A07: | 提等を出さる。故に摘欺に。これを辨じて。左樣に遠 |
Z14_0364A08: | く。難行にて出離せし。まれ〱なる例を。引玉はん |
Z14_0364A09: | より。など近く。易行にて出離せし。澤山なる證を。出 |
Z14_0364A10: | し玉はぬぞと。云ふことなり。さて其近く。易行にて |
Z14_0364A11: | 出離せし事跡は。往生傳に。見へたる故。且くその所 |
Z14_0364A12: | 出を。指し示すなり。此れが何と。筋の違ひたること |
Z14_0364A13: | に候や。さて往生とは。出離のことに非ずや。出離 |
Z14_0364A14: | の道は。末世の要行に非ずや。末世の要行は。談義も |
Z14_0364A15: | 本意なるに。などこれを嫌て。往生の人のことは云は |
Z14_0364A16: | ぬ。往生傳を。引くべき樣はなしなんど。の玉ふや。甚 |
Z14_0364A17: | だ心得がたし。 |
Z14_0364B01: | 但し貴賤○初心者の類ひなり。左樣の義は。此方の |
Z14_0364B02: | 存じよらぬことなれば。少もとがめ申さず候。 |
Z14_0364B03: | 大機大用○出されたり。 大機大用とは。禪流格外 |
Z14_0364B04: | の。作略を云ふなり。偶佔問答云。從上諸大敎主。亦 |
Z14_0364B05: | 未レ有乙不下透二徹心宗一。得中大機用上者甲と。林間錄云。禪宗。 |
Z14_0364B06: | 貴二大機大用一。不レ貴二知解一と。大訴禪師云。後來諸祖。 |
Z14_0364B07: | 以二大機大用一。發二揚爲已爲人之妙一と。故に摘欺に。六 |
Z14_0364B08: | 祖より。千代野までは。禪流格外の。大機用を。出され |
Z14_0364B09: | ぬと云へり。六祖などの働きは。大機用を。得たるに |
Z14_0364B10: | てはなしや。よく〱。禪家の宿老へ。お尋ねあれ。 |
Z14_0364B11: | 尼入道勸めの○曾てなきなり。もし一切の法。不生 |
Z14_0364B12: | ならば。一異の義。いかんが成ぜん。故に法華云。諸法 |
Z14_0364B13: | 寂滅相。不レ可二以レ言宣一と。心地觀經云。眞如妙理絕二名 |
Z14_0364B14: | 言一と。玆に因て。沙石集には。禪敎の差別は。方便の |
Z14_0364B15: | 位にあり。實證の處は。異なるべからずと云へり。故 |
Z14_0364B16: | に摘欺にも。禪敎ともに。實相の妙理の處は。言語道 |
Z14_0364B17: | 斷ぞと。云ふことなり。さて。不可以言宣の道理は。 |