浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0363A01: | も。圓の初住を。內證と。の玉ふにてはなしや。さすれ |
Z14_0363A02: | ば。前習方便。文殊通經などの。無益の穿鑿は。いり申 |
Z14_0363A03: | さず候。 |
Z14_0363A04: | 此云ひ分はいかゞなれども略して難ぜず。爲法なれ |
Z14_0363A05: | ば。承りたし。 |
Z14_0363A06: | 事理兼修のこと○其筈なり。 かの餘の字。𤍠の字。 |
Z14_0363A07: | 何の字にも。又は大度の。度の字にも。色々の取り樣 |
Z14_0363A08: | あれば。事理の取り樣も。又然るべし。いかにも存ぜ |
Z14_0363A09: | ず候。 |
Z14_0363A10: | 兼修に付○兼修することなり。修と云ふは。正しく |
Z14_0363A11: | は觀行にこそあれ。それを理卽に與へ玉ふは。不審な |
Z14_0363A12: | り。さて名字は。修未修に通ずれども。此は摘欺の如 |
Z14_0363A13: | し。 |
Z14_0363A14: | 因て或問○所談なり。此は。猶以て聞へず。四明の御 |
Z14_0363A15: | 釋は。觀行以上の。さばきなり。其上。御自分にも。三 |
Z14_0363A16: | 諦なりと觀ずるは。理なりとの玉ふ。理觀は。正行に |
Z14_0363A17: | 非ずや。されば四明も。正行は。上根に就て論ずと。示 |
Z14_0363B01: | し玉へば。かの具レ事る樣な理觀は。觀行の人に非ず |
Z14_0363B02: | んば。なり難し。而を何とて。理卽名字より。ありとは |
Z14_0363B03: | せらるゝや。 |
Z14_0363B04: | さて三藏○云ひ分なり。摘欺には。如レ是。三賢十聖 |
Z14_0363B05: | の。御身なれば等とあり。如レ是とは。韋提。及び侍女 |
Z14_0363B06: | を指す。韋提は。初住初地。侍女は。相似なり。已に五 |
Z14_0363B07: | 品の位より。事理兼修す。況や初住相似の。御身なれ |
Z14_0363B08: | ば。彌々尤ものことぞとなり。さて摘欺の下廿八葉に |
Z14_0363B09: | 於て。明かに事理双修の。位を定めて。若し天台。四明 |
Z14_0363B10: | 永明などに依れば。初依止の位なりと。申し置けり。 |
Z14_0363B11: | 誰か初住初地にて。始て事理兼修すと。申候や。何と |
Z14_0363B12: | て此方の。夢にも存ぜぬ。始てと云ふ。語を增て。非道 |
Z14_0363B13: | なる義を。の玉ふや。此始てと云ふ。語增は。卽ち上の |
Z14_0363B14: | 必の字を。加增せらるゝと。一般にて。甚だ迷惑いた |
Z14_0363B15: | し候。 |
Z14_0363B16: | 猶事理のこと色々あれども略す。 此れまた承りた |
Z14_0363B17: | し。但し上の樣なる。事理の沙汰ならば。略し玉ふも |