浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0361A01: | 四願を起して。その大權のまねを。願ひはすれども。 |
Z14_0361A02: | なりはせぬ故に。その行は。且く凡夫相應の。ことを |
Z14_0361A03: | 勤む。此義を摘欺には。申すことなり。談義主は。龍女 |
Z14_0361A04: | の卽身成佛は。凡夫の爲と。云ふことのみを。知られ |
Z14_0361A05: | て。今日の修行は。其まねの。ならぬと云ふわけを。呑 |
Z14_0361A06: | 込み玉はぬが。苦々敷なり。下に荆溪の。行效レ此者等 |
Z14_0361A07: | の。御誡を引けり。見合すべし。然れば。高位權者の。 |
Z14_0361A08: | 不思議の化は。彌々以て。平凡夫の。修行の例に。なら |
Z14_0361A09: | ざること。喩へば三公の振舞は。土民の例に。ならぬ |
Z14_0361A10: | が如し。しかし凡夫も。學問解了の。力に依て。高位權 |
Z14_0361A11: | 者の。龍女はさて置き。究竟極佛の。御身の上をも。願 |
Z14_0361A12: | 求はするなり。我等つねに。願以此功德。皆共成佛道 |
Z14_0361A13: | と云ふ。是なり。總じて凡夫の。身の上は。志願は高け |
Z14_0361A14: | れども。行力は卑き故に。古人も。志雖二洪大一。力未二 |
Z14_0361A15: | 堪任一とは。の玉へり。か樣のこと。とくと摘欺に。說 |
Z14_0361A16: | き置けども。いかなる思召やら。すきと。知らぬふり |
Z14_0361A17: | なり。然れば。先づ摘欺の下卷に引ける。永明和尙。二葉 |
Z14_0361B01: | 慈恩大師。寂室大師。九葉無盡居士。廿九葉一元禪師四十九葉 |
Z14_0361B02: | などの法語を。よく〱。御覽候へ。故に今の。思召た |
Z14_0361B03: | がひは。且く彼へ讓り申候。なを又。十疑論。第一の問 |
Z14_0361B04: | 答。靈芝淨業禮懺序。淨土或問。第三の問答などをも。 |
Z14_0361B05: | 考へ合はさるべし。 |
Z14_0361B06: | 又輔行○よく見られよ。此は。甚だとり合はぬ文を |
Z14_0361B07: | 引かる。輔行の面が。とくと。すまぬにや。輔行の意 |
Z14_0361B08: | は。かの燈光梵志は。その迹實なるに。世人これを知 |
Z14_0361B09: | らで。重勝王等の。不思議なる權化の樣に。思ふ故に。 |
Z14_0361B10: | 荆溪これを辨じて。左樣の實行を以て。權化と思ふて |
Z14_0361B11: | は。梵志の犯戒して。獄に入し修行が。虛構となり。聖 |
Z14_0361B12: | 人達の。昇墜を示して。衆生の惡を改むる樣にと。思 |
Z14_0361B13: | 召が。むになると。の玉へり。これが何ぞ。大權の高き |
Z14_0361B14: | 跡の通りに。まねを行ぜよと。云ふことならんや。由 |
Z14_0361B15: | て荆溪も。此是實行。亡亡の字。疑らくは示の字。或は云忘の字。レ犯濟レ物。行 |
Z14_0361B16: | 效レ此者。審自思レ之。世間小苦。尙不二能忍一。而能三犯戒。 |
Z14_0361B17: | 入二地獄一耶とは。炳誡し玉ふ。豈明白ならずや。是れを |