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Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0360A01: 下。文盲なる心底と。云ふべきかまでの。一枚餘の說
Z14_0360A02: は。何ごとを書き玉ふや。摘欺の意に。あらぬことを。
Z14_0360A03: の玉ふゆへ。辨ぜいでもなれど。初心の爲に。ざつと
Z14_0360A04: 申さば。摘欺は。內には。圓の初住に住し。外には。八
Z14_0360A05: 歲の。畜生女の形を示し玉ふ。龍女をこそ。權化とは
Z14_0360A06: 申したれ。この外に。祖師達の本地は。高きやら。何佛
Z14_0360A07: やら。存ぞねば。天台の本地は。藥王。慈慧の本地は。
Z14_0360A08: 觀音とも。申さぬ處に。何とて理不盡なることを。云
Z14_0360A09: ひかけ玉ふや。さて龍女を。權化と申候が文盲に
Z14_0360A10: て。無識ならば。荆溪尊者も。また文盲にて。無識なる
Z14_0360A11: べし。かの重勝王を。大權逆化と。の玉へばなり。かく
Z14_0360A12: 本宗の。大祖までを。罵辱し玉ふこと。もたいなくは。
Z14_0360A13: 思召さずや。さて摘欺に。龍女は權化なれば。今日
Z14_0360A14: の犬猫などの。悟りを開く。手本とは。ならずとあり。
Z14_0360A15: この意は。凡夫は濫りに。その不思議の化の。まねを
Z14_0360A16: せざれとにて。卽ち輔行の。行效此者等の。誡のこと
Z14_0360A17: なり。故に修行の例とせられぬとも。云ひ置けり。但
Z14_0360B01: し凡夫も。四願をば發せども。その願と行とには。分
Z14_0360B02: 辨あるなり。今この分辨を。會得なきに由て。摘欺の
Z14_0360B03: 趣をも。すきと合點し玉はねは。いなことばかり。書
Z14_0360B04: き立てらるゝなり。
Z14_0360B05: 曇橘州は○なげかれたり。 此は。格別の沙汰なれ
Z14_0360B06: ば。今の例には。御無用なり。然るに中峯はまた。宗門
Z14_0360B07: 中有尊宿。指期座脫。體香襲人。飛走哀鳴。草木衰落。
Z14_0360B08: 火光散彩。舍利流輝。至種々神異。不測之事。聳
Z14_0360B09: 動四衆者。此皆世々生々。住善知識位中。以定慈
Z14_0360B10: 薰。其勝因不昩。感斯異報。亦非尊宿著意而然。或地
Z14_0360B11: 位中菩薩。來展化權。現斯勝相。非一生參學。能如一レ
Z14_0360B12: 也とも。申されたり。など一偏に。心得玉ふや。
Z14_0360B13: 禪家の○權者を貴んや。 禪家のみならず。台家。淨
Z14_0360B14: 家の小僧達の。素讀めさるゝ。四敎儀にも。何處天然
Z14_0360B15: 彌勒。自然釋迦とあり。知れたことなり。
Z14_0360B16: 台家には○文盲なる沙汰なり。なる程。龍女の作佛
Z14_0360B17: は。今の凡夫の。爲にてはあるなり。因て今の凡夫も。

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