浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0353A01: | を申さば。談義主の書などにも。澤山に有るべし。譯 |
Z14_0353A02: | もなき思召ゆへ。俱舍。唯識等の。むだ文を引玉へり。 |
Z14_0353A03: | 右の譯○ならるべし。 自他無益の段。見のがしの |
Z14_0353A04: | 處。 |
Z14_0353A05: | 先づ命𤍠○云ふ言なり。成論十六云。言レ死者。命𤍠 |
Z14_0353A06: | 識三事都滅と。か樣に候へば。その煖と𤍠との大違 |
Z14_0353A07: | は。私の不レ存こと。是また訶梨跋摩尊者へ。御相談あ |
Z14_0353A08: | るべし。さて。吳山の餘念を。麤しと謗り。成論の命𤍠 |
Z14_0353A09: | を。大に違と云はるゝ樣子にては。彼の安樂義僞作の |
Z14_0353A10: | 批判は。殆ど御不相應の至り歟と存候。 |
Z14_0353A11: | 此れは麁忽○の玉へり。此は。淨土業成と云ふこと |
Z14_0353A12: | を。まだ御存知なさそうな。論註云。經言二十念一者。明二 |
Z14_0353A13: | 業事成辨一耳と。又云。十念業成者。是亦通神者言レ之耳 |
Z14_0353A14: | と。是なり。然れば。淨土業成とは。但これ十念成就の |
Z14_0353A15: | ことにて。十疑の第八の疑の處にある。臨終遇二善知 |
Z14_0353A16: | 識一。十念成就者のことなり。然れば則ち。十念成就と |
Z14_0353A17: | は。平生臨終に通ずれば。罪惡無智の者の。臨終の十 |
Z14_0353B01: | 念を。淨土業成とは云ふなり。何ぞ平生。淨業を成ず |
Z14_0353B02: | る人のみならんや。然るにこの云分は。論註や。十疑 |
Z14_0353B03: | の文は。見玉はぬ樣子。麁忽千萬とは。あちらこちら |
Z14_0353B04: | にては。侍らずや。 さて。平生。淨業の成ずる人ゆ |
Z14_0353B05: | へ。在定と云ふとのこと。此は。別して不出來なる。御 |
Z14_0353B06: | 料檢。殊の外。四明の御說には背けり。長くなる故に |
Z14_0353B07: | 云はず。 |
Z14_0353B08: | 其上○千萬に非ずや。 上にある義を。下にて用る |
Z14_0353B09: | は。其義が成じて。彌々よし。又上の在決定は。臨終無 |
Z14_0353B10: | 間に。十念する時のことなり。下の在定も。また臨終 |
Z14_0353B11: | 動念に卽生する。無間の十念の時なり。文段別なりと |
Z14_0353B12: | 雖も。其義全く同じ。何の麁忽かこれ有らん。 |
Z14_0353B13: | 且つ又○思はれぬなり。談義に。十疑を斷り顯し玉 |
Z14_0353B14: | ふが。宜しからぬ故の。摘欺說なれども。在定の迷執 |
Z14_0353B15: | が。とかくくつろぎ玉はぬ故。さ思召筈なり。 |
Z14_0353B16: | 此れは麁忽○笑ふことなり。 此は。老眼ゆへ。等の |
Z14_0353B17: | 字を。見落し玉ふ。必ず御落しこれなき樣に。賴存候。 |