浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0352A01: | 處故に。これを引合されたれば。甚だ幽溪の論意を得 |
Z14_0352A02: | たりと。讃め玉ふべき筈なるに。反て破斥せらるゝ |
Z14_0352A03: | は。何ごとぞや。 |
Z14_0352A04: | 足菴の義は○せらるゝや。 若し爾らば。正寂の義 |
Z14_0352A05: | は。幽溪の論の註なれば。幽溪と違はぬ筈なるに。何 |
Z14_0352A06: | とて次上には。別義とせらるゝや。承りたし。か樣に。 |
Z14_0352A07: | しどけなきことを。の玉ふにて。老衰の程。悲むべし。 |
Z14_0352A08: | さて。いかに注なればとて。本文に違はぬ筈とは。此 |
Z14_0352A09: | は愚痴の沙汰にて候。 |
Z14_0352A10: | 彼人○云はるべし。 若し爾らば。此方よりも。彼の |
Z14_0352A11: | 人。幽溪の心を。心得ぞこなはれたるより。幽溪と同 |
Z14_0352A12: | 意なるを。別意となして。正寂に過を付らるゝなり。 |
Z14_0352A13: | 正寂。此は迷惑と云はるべしと難ぜば。いかん。 |
Z14_0352A14: | 此云ひ分聞へず○誤るべきや。前に申す通り。十疑 |
Z14_0352A15: | に引用し玉ふは。正しくは。此命斷時。卽是生安樂時 |
Z14_0352A16: | なるを。連文故に引ける。蠟印の喩にて。紛らかさる |
Z14_0352A17: | ゝ故。の玉ふ趣。すきと合點ゆかず。然るに觀經の疏 |
Z14_0352B01: | 文にては。在定の定を。禪定のこととも。決定のこと |
Z14_0352B02: | とも。極め難きことなるに。かの二家は。觀經の疏を。 |
Z14_0352B03: | 見たる人故。在定の文を。解し誤るまじとは。さてさ |
Z14_0352B04: | て知識なきことを。の玉ふ者かな。 |
Z14_0352B05: | 此れは博覽○了義燈四の本の三十七摘欺の意は。十疑の文面は。罪 |
Z14_0352B06: | 惡無智の者の。往生の相なれば。深き入定出定などの |
Z14_0352B07: | 意を以ては。さばかぬ處なるを。談義に。入定しては。 |
Z14_0352B08: | 死なれぬなどゝ云。深きわけを以て。さばかるゝ故。 |
Z14_0352B09: | 此れが合點まひらねば。いかなることなりやと。不審 |
Z14_0352B10: | 申すなり。たゞ入定して。死なれぬと申す義は。曾て |
Z14_0352B11: | 不審なことも無レ之。已に下の。臨終の在決定は。乃至 |
Z14_0352B12: | いと鑿ちたることかと存候と云ふまでの。文言にて |
Z14_0352B13: | 知れたり。されば定心にて死なずとは。此はいかなる |
Z14_0352B14: | ことに候やと云ふは。これ略難なり。臨終の在決定は |
Z14_0352B15: | と云ふ以下は。其略難の意を。詳に說て難ずるなり。 |
Z14_0352B16: | 然るを。其詳說にはかまはず。たゞ略難の上に付て。 |
Z14_0352B17: | ねだりかけ玉ふこと。近比迷惑に存ず。か樣のねだり |