ウィンドウを閉じる

Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0346A01: の題。みなかく省略し玉ふこと好。問。此はたゞ略せ
Z14_0346A02: るなるべし。摘欺に從ふには。非る歟。答。いや左樣に
Z14_0346A03: は有まじ。旣に大方廣曼殊師利童眞菩薩華嚴本敎讃
Z14_0346A04: 閻曼德迦忿怒王眞言阿毘遮嚕迦儀軌品とある。三十
Z14_0346A05: 三字の長銘を。例に出されぬ。況や卽心念佛安心決定
Z14_0346A06: 談義本或問餘說と。纔かに十五字の題を置るゝに。何
Z14_0346A07: の遠慮ありてか。今の樣に省略し玉はんや。とかく唐
Z14_0346A08: 人のは。立て續くほど。長くても。義理よくて。こ利口
Z14_0346A09: に聞へ。和人の長きは。不調法げに聞ゆるなり。され
Z14_0346A10: ば摘欺に。この題くど〲し。勿論これより長き題も
Z14_0346A11: あれども。それはそれなりと云。諫めに從はれしに。
Z14_0346A12: 相違はなきなり。とても諫めに從はれば。願は流の如
Z14_0346A13: にして。だんぎぼの。惡響をも省略し。其題の。不吉な
Z14_0346A14: らぬ樣に。ありたき者なり。
Z14_0346A15: 近き比摘欺說○ありやと問ふ。摘欺說の題。何と疑
Z14_0346A16: ありや。承りたし。さて或問の餘說なれば。或人の問
Z14_0346A17: 筈なり。何とて談義主より。或人へ問ひ玉ふや。若し
Z14_0346B01: これなれば。今の題を改めて。問或餘說とし玉ひて
Z14_0346B02: は。いかん。
Z14_0346B03: 其人左のみ○四五箇條語る。此の語られし人も。さ
Z14_0346B04: て麁相なることかな。旣に摘欺にある。大乘法答のこ
Z14_0346B05: と。彌陀經を。散善に屬せぬこと。臨終の十念。宿種相
Z14_0346B06: 違のこと。悟りかねて。ぐづゝくと云ふ誤のこと。袖
Z14_0346B07: 中策は。小乘部分なること。和學の念佛のこと。諸宗
Z14_0346B08: にも。高低淺深を分つこと。淨家を。小乘の見と云ふ
Z14_0346B09: 誤のこと。禪宗を。唯理と云ふ誤のこと。淨家は。時機
Z14_0346B10: 相應なること。凡夫入報土のこと。台家も。事の念佛
Z14_0346B11: を勸めて。甲斐あることなどは。彼の談義とは。以て
Z14_0346B12: の外に。かはりたるを。左のみかはりたることなしと
Z14_0346B13: は。何として云はるゝや。さて又。卽心念佛の義は。
Z14_0346B14: 或問の轉計にても。摘欺の難は。なか〱紛らかされ
Z14_0346B15: 申。妙宗の序意なども。或問の通にては。埓のあか
Z14_0346B16: ぬことなるに。すきと其沙汰これなし。甚だ不審な
Z14_0346B17: り。

ウィンドウを閉じる