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Z1460 即心念仏摘欺説続 敬首 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0345A01: 卽心念佛摘欺說續序
Z14_0345A02:
Z14_0345A03:               無 名 子 著
Z14_0345A04: 夏中去る人。談義或問と云ふ者を。持參せり。卷を開
Z14_0345A05: くに。その惑ひ。談義よりも甚だし。先づはむねとな
Z14_0345A06: さるゝ。約心觀佛を。をめて轉計し玉ふこと。宜しか
Z14_0345A07: らず。比また或問餘說。落手せるに。ます〱謂れな
Z14_0345A08: き。御ことにや。いとむづかしく。存じつれども。且く
Z14_0345A09: 初學の爲に。あら〱筆記して。摘欺說を。續け侍る
Z14_0345A10: 者なり。或問は。其內暇を得たらん時。これを辨ぜん。
Z14_0345A11: 享保己酉の秋。八月上旬に草之。
Z14_0345A12:
Z14_0345A13:  總 論
Z14_0345A14: 一或問や。餘說を見るに。知識殊の外衰へ玉ひて。他
Z14_0345A15:  の文字を。見玉ふこと。正直ならず。辨ぜらるゝ趣
Z14_0345A16:  も。次第前後して。しどけなし。摘欺に。談義は衰老
Z14_0345A17:  の口氣と云へるは。かしこうぞ。申あてぬ。
Z14_0345B01: 一餘說の始終は。根本なる。卽心念佛のことにはあら
Z14_0345B02:  で。皆枝葉の論なり。枝葉の論は。捨て置てもなれ
Z14_0345B03:  ども。且く初學の爲に。これを云ふなり。
Z14_0345B04: 一安樂淨土義を。僞作との玉ふこと。これ九百の說。
Z14_0345B05:  驚くに足らず。其上。人情も。いたく交りて侍り。下
Z14_0345B06:  にて具に云はん。
Z14_0345B07: 一纔かなる餘說に。わきて禪門のことを。しば〱の
Z14_0345B08:  玉ふは。摘欺に。達磨宗のことは。御不案內と。諫め
Z14_0345B09:  申せしを。氣の毒に思はるゝにや。されども餘說
Z14_0345B10:  の禪門沙汰は。猶以て沒雕當に存ずれば。大かた禪
Z14_0345B11:  家の。小僧衆とても。受取られ候まじ。
Z14_0345B12: 一餘說に。さま〲罵言し玉ふは。御持病にてはあれ
Z14_0345B13:  ども。しかし此は。自他共に。無益のこと故。みな見
Z14_0345B14:  のがしに仕候。已に總論了ぬ。今正に彼の說を辨明
Z14_0345B15:  せん。
Z14_0345B16: 談義本或問餘說。 或問までは。元の通りに。長々と
Z14_0345B17: 題せられし處に。今度は。摘欺の諫めに從はれ。內外

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