浄土宗全書を検索する
AND検索:複数の検索語をスペースで区切って入力すると、前後2行中にそれらを全て含む箇所を検索します。
巻_頁段行 | 本文 |
---|---|
Z14_0341A01: | り。卽位と云ふは。辟位辟は。避と同じ。のうらにて。辟就の反 |
Z14_0341A02: | 對なれば。つくの義なり。よつて。類書纂要四の二に。卽 |
Z14_0341A03: | 位。卽。就也。天子登レ位也。孟子ニ云。卽レ位而哭ス。朱註云。卽は就也 |
Z14_0341A04: | とあり。何れの處にか。卽位の卽。合の義なりと云ふ |
Z14_0341A05: | 事。これあるや。承りたし。さて卽心の卽は。當體全 |
Z14_0341A06: | 是の意にて。是の義なるを。正訓と云はる。此れ又。常 |
Z14_0341A07: | に見及ばぬことなり。古人の說に。釋レ經之例。凡曰二某。 |
Z14_0341A08: | 某也一。皆正訓也。有レ曰二某者。某也。某。猶レ某也一。皆本非二 |
Z14_0341A09: | 正訓一。而借レ彼明レ此者也と。あり。正訓。非二正訓一の姿明 |
Z14_0341A10: | かなり。當體全是。正名爲レ卽と云ふは。義訓と云ふも |
Z14_0341A11: | のなり。正訓にてはなきなり。因テ荆溪。今以レ義求。體 |
Z14_0341A12: | 不二故。故名爲レ卽と。釋し玉へり。是れ義訓なり。義 |
Z14_0341A13: | 訓と云ふは。字書に見へたる。定まれる字訓に非ざる |
Z14_0341A14: | を云ふなり。因て靈芝は。及レ論二字體一。多從二義訓一。兼復 |
Z14_0341A15: | 通依二衆典一。不三必專據二字書一と。釋し玉へり。義訓を。正 |
Z14_0341A16: | 訓と云ふこと。なにぞにこれありや。此れ亦承りた |
Z14_0341A17: | し。正訓に非ず。亦借訓にも非ざるを。義訓と云ふが |
Z14_0341B01: | 定まれることなり。さて卽心とは。心をそのまゝに |
Z14_0341B02: | してと。讀むべし。心についてとは。讀むべからずと |
Z14_0341B03: | のこと。此れ亦合點の行かぬことを云はる。そのまゝ |
Z14_0341B04: | と云ふは。卽の言なり。卽の義より出たる。言なるゆ |
Z14_0341B05: | へ。そのまゝと云ふは。卽と云ふより。ちと輕き計り |
Z14_0341B06: | なり。畢竟同じことなるを。違ひたる樣に云はるゝ |
Z14_0341B07: | は。文盲なり。其の內向きに云ひし通り。色卽是空な |
Z14_0341B08: | どの如く。卽の字下にあるときは。卽ちとよみて。そ |
Z14_0341B09: | のまゝの義にみるべし。卽レ色卽レ空の如く。卽の字上 |
Z14_0341B10: | にある時は。そくしてとよみて。つく義に。心得るが |
Z14_0341B11: | よきなり。さて又。合と云へども。二物相合に。非ざ |
Z14_0341B12: | ることあり。妙宗鈔云。然其始覺與二本覺一合。雖二名爲一レ |
Z14_0341B13: | 合。非二二物合一。正是荆溪。體不二義。○故不二門云。復 |
Z14_0341B14: | 由二緣了。與レ性一合一。方能稱レ性。施設萬端。緣了是始。 |
Z14_0341B15: | 性豈非レ本。修性體一。復名爲レ合と。あり。色々の義理 |
Z14_0341B16: | これあることなり。偏執すべからず。さて又。六卽 |
Z14_0341B17: | の卽の字に就て。能卽所卽と云ふことあるは。諸法卽 |