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Z1450 即心念仏談義本或問余説 霊空 画像

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巻_頁段行 本文
Z14_0342A01: ち理とも云ひ。諸法卽理とも云ふゆへ。六卽の卽に
Z14_0342A02: も。能卽所卽ありと。云ふなり。是れ則ちそのまゝと
Z14_0342A03: 云ふは。卽の言にて。畢竟同じことなるゆへなり。そ
Z14_0342A04: のまゝと云ふも。ものゝ分れたるより。出る言なり。
Z14_0342A05: 波が。そのまゝ水と云にて。知れたり。北峰敎義一の廿四
Z14_0342A06: 云。六卽能所者。四明指要則曰。凡言諸法卽理者。全
Z14_0342A07: 用卽體。方可卽。又妙宗云。六種卽名。皆是事理體
Z14_0342A08: 不二義。而迷逆事。與其覺理。未始暫乖。故名卽佛
Z14_0342A09: 又障卽佛。其名猶通。以後五人。皆云三障卽是佛故。
Z14_0342A10: 文四明之義。以事用諸法能卽。理體諸法爲所卽
Z14_0342A11: 德障言之。三障爲能卽。三德爲所卽。並合祖師諸文
Z14_0342A12: 今不備引。略明二義。一通論。事造三障諸法爲能卽
Z14_0342A13: 皆理具無一レ卽故。二別論。事中一念自心爲能卽
Z14_0342A14: 近要上レ觀故。此皆四明宗旨。云云 諸文處處
Z14_0342A15: 此兩義。更不引證。而草庵諸師。局ルハ唯一念。違
Z14_0342A16: 大義也。右摘欺の三處を。辨ずるにて。彼の人。學問
Z14_0342A17: 麤くて。聞へぬこと。無理なること。麤忽なること。相
Z14_0342B01: 違せること。見識なきこと。道理に昩きこと。能く知
Z14_0342B02: れたれば。彼の說の前後始終。皆な此通りなるべし。
Z14_0342B03: 老衰甚だしきゆへ。逐一には。辨ぜぬなり。初學自ら
Z14_0342B04: 能く辨明し玉へ。
Z14_0342B05:  享保十四年四月中旬書付さす。
Z14_0342B06:            老苾芻光謙 行年七十八
Z14_0342B07: 一然れば。卽心とは。心をそのまゝにしてと讀むべ
Z14_0342B08: し。又そのまゝなる心にてと云ふことなり。此の點。
Z14_0342B09: 最前は。見馴れ。聞き馴れぬ。合點の行かぬ點なれど
Z14_0342B10: も。聞ゆることも。あるべきかと思ひて。難ぜざりき。
Z14_0342B11: 跡に。能く思ふて見れば。思ふて見る程。聞へぬ點。譯
Z14_0342B12: もなきことなり。心を其まゝにして。念佛すとは。何
Z14_0342B13: としたる義なりや。色卽是空。空卽是色抔の。色が其
Z14_0342B14: まゝ空。空が其まゝ色と云ふは。聞へたることなる
Z14_0342B15: が。心を其まゝにして。佛を念ずとは。何としたるこ
Z14_0342B16: とぞや。其まゝと云ふは。手をつけず。本の通りと。云
Z14_0342B17: ふ義なれば。此點にては。生れ付たる心の通りにて。

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