浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0325A01: | ど。疑ひあるべきことなり。それを。神通の者之を云 |
Z14_0325A02: | ふの。頭數を知らんと欲せば。方便ありのと云ふこと |
Z14_0325A03: | は。なるほど。肝要なることなるに。之を略せるは。何 |
Z14_0325A04: | ごとぞや。但し同志五三のこと。肝要なるゆへに。此 |
Z14_0325A05: | ことを。論註の外に。出されたりと。云ふべきか。同行 |
Z14_0325A06: | の善知識は。あらまほしきことなれども。先づは得難 |
Z14_0325A07: | かるべし。縱ひ得ても。一處に共住すること。なりか |
Z14_0325A08: | ぬべし。たとひ共住しても。事緣あるものなれば。命 |
Z14_0325A09: | 終の時。有り合ふことも。難かるべし。頓死なども。す |
Z14_0325A10: | るものなれば。とかく同行の臨終すゝめ。賴み難きこ |
Z14_0325A11: | となり。此こと。安樂集に出たれども。無くて叶はぬ。 |
Z14_0325A12: | 要術には非ず。安樂集の意は。わけあり。云云只だ自策自勵の淨業を。 |
Z14_0325A13: | 專らにするにはしかじ。 其上。略論にては。無他想 |
Z14_0325A14: | の一念の姿は聞へたるが。其一念が。十念相續すと云 |
Z14_0325A15: | ふことは聞へぬなり。なにをしるしにして。無他想の |
Z14_0325A16: | 一念が。十念相續すと云ふや。無他想の一念が。こゝ |
Z14_0325A17: | で終りたと思へば。はや。餘念が隔たるゆへ。復た無 |
Z14_0325B01: | 他想の一念が起ても。相續とは云はれぬなり。論註 |
Z14_0325B02: | に。但知二多少一。復非二無間一と。の玉へるにてしるべし。 |
Z14_0325B03: | 安樂集には。若總相。若別相。隨レ所二緣觀一。經二於十念一。 |
Z14_0325B04: | 無二他念想間雜一。是名二十念一とあれば。これでは。十念 |
Z14_0325B05: | 相續が。しらるべし。略論には。この心なきゆへ。十 |
Z14_0325B06: | 念相續と云ふことが。たゞ言のみあつて。其實なき |
Z14_0325B07: | なり。さて論註の。心若他緣の問答は。多くの人が。 |
Z14_0325B08: | とくとすまぬと。見へたり。余。四十年以前。去る淨 |
Z14_0325B09: | 業の僧に。委細に講じ聞せたれば。淨家の大事を。天 |
Z14_0325B10: | 台宗に聞くこと。不思議なりと云へり。序に云ふな |
Z14_0325B11: | り。五十餘年前。住吉の社僧に。くわいえん文字わすれたり |
Z14_0325B12: | と云ふあり。殊勝なる僧なり。淨土家に。十念相續 |
Z14_0325B13: | を。自ら知る口決ありと。聞き及びて。親き淨家の僧 |
Z14_0325B14: | に。傳へんことを請ふ。淨家の僧。我宗にならねば。 |
Z14_0325B15: | 傳ることならずと云ゆへ。其後彌陀に祈て。なにと |
Z14_0325B16: | ぞ。此口決を。傳ふることを。得せしめ玉へと願て。至 |
Z14_0325B17: | 心に。法華を讀誦しぬれば。ある夜。夢中に彌陀尊。直 |