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Z1450 即心念仏談義本或問余説 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0325A01: ど。疑ひあるべきことなり。それを。神通の者之を云
Z14_0325A02: ふの。頭數を知らんと欲せば。方便ありのと云ふこと
Z14_0325A03: は。なるほど。肝要なることなるに。之を略せるは。何
Z14_0325A04: ごとぞや。但し同志五三のこと。肝要なるゆへに。此
Z14_0325A05: ことを。論註の外に。出されたりと。云ふべきか。同行
Z14_0325A06: の善知識は。あらまほしきことなれども。先づは得難
Z14_0325A07: かるべし。縱ひ得ても。一處に共住すること。なりか
Z14_0325A08: ぬべし。たとひ共住しても。事緣あるものなれば。命
Z14_0325A09: 終の時。有り合ふことも。難かるべし。頓死なども。す
Z14_0325A10: るものなれば。とかく同行の臨終すゝめ。賴み難きこ
Z14_0325A11: となり。此こと。安樂集に出たれども。無くて叶はぬ。
Z14_0325A12: 要術には非ず。安樂集の意は。わけあり。云云只だ自策自勵の淨業を。
Z14_0325A13: 專らにするにはしかじ。 其上。略論にては。無他想
Z14_0325A14: の一念の姿は聞へたるが。其一念が。十念相續すと云
Z14_0325A15: ふことは聞へぬなり。なにをしるしにして。無他想の
Z14_0325A16: 一念が。十念相續すと云ふや。無他想の一念が。こゝ
Z14_0325A17: で終りたと思へば。はや。餘念が隔たるゆへ。復た無
Z14_0325B01: 他想の一念が起ても。相續とは云はれぬなり。論註
Z14_0325B02: に。但知多少。復非無間と。の玉へるにてしるべし。
Z14_0325B03: 安樂集には。若總相。若別相。隨緣觀。經於十念
Z14_0325B04: 他念想間雜。是名十念とあれば。これでは。十念
Z14_0325B05: 相續が。しらるべし。略論には。この心なきゆへ。十
Z14_0325B06: 念相續と云ふことが。たゞ言のみあつて。其實なき
Z14_0325B07: なり。さて論註の。心若他緣の問答は。多くの人が。
Z14_0325B08: とくとすまぬと。見へたり。余。四十年以前。去る淨
Z14_0325B09: 業の僧に。委細に講じ聞せたれば。淨家の大事を。天
Z14_0325B10: 台宗に聞くこと。不思議なりと云へり。序に云ふな
Z14_0325B11: り。五十餘年前。住吉の社僧に。くわいえん文字わすれたり
Z14_0325B12: と云ふあり。殊勝なる僧なり。淨土家に。十念相續
Z14_0325B13: を。自ら知る口決ありと。聞き及びて。親き淨家の僧
Z14_0325B14: に。傳へんことを請ふ。淨家の僧。我宗にならねば。
Z14_0325B15: 傳ることならずと云ゆへ。其後彌陀に祈て。なにと
Z14_0325B16: ぞ。此口決を。傳ふることを。得せしめ玉へと願て。至
Z14_0325B17: 心に。法華を讀誦しぬれば。ある夜。夢中に彌陀尊。直

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