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Z1450 即心念仏談義本或問余説 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0323A01: 云ふて。大ひに笑ふことなり。先づ四明の。下品下生。
Z14_0323A02: 曾修觀○定心則成。亦是乘急戒緩人と。の玉へるを
Z14_0323A03: も。見られずと見へたり。此こと。或問に。沙汰し置け
Z14_0323A04: ば。今は略す。自在坊風と云ふは。引かるゝ處の。四明
Z14_0323A05: の文は。問難の下の言なり。答釋にかまはず。問難の
Z14_0323A06: 文計りを。出されたるゆへなり。答釋の末に。彼人雖
Z14_0323A07: 卽不一レ事定。而能十念稱佛不散。亦爲定攝。とあり。
Z14_0323A08: 分明なるに非ずや。さて略論は。日本人の文盲なる
Z14_0323A09: か。書きたるなるべしと云ふは。論註や。安樂集など
Z14_0323A10: を引きたる處は。よけれども。自分に云ひたる言は。
Z14_0323A11: 大方皆文盲なり。先與未證淨心菩薩云與字。論や。論
Z14_0323A12: 註にはなし。不合點にて。加へたるなり。云ふに及ば
Z14_0323A13: ぬことなれども。與と云ふは。之と之とゝ云ふ言な
Z14_0323A14: り。然れば。何が未證淨心と同じことなれば。未證の
Z14_0323A15: 上に。與の字を置きたるや。不審なり。淨土家先哲は。
Z14_0323A16: いか樣にすませるや。頭書きにも。論註を引きたる計
Z14_0323A17: りにて。相違分明なれども。一言の斷りもなし。論の
Z14_0323B01: 文。論註の文に。與淨心菩薩。與上地諸菩薩と云て。與
Z14_0323B02: の字二つあり。此れも見馴れぬこと。不審なれども。
Z14_0323B03: 此れは一つの與の字にてすめども。又一つ加へたる
Z14_0323B04: なるべしと。見ればすむことなり。
Z14_0323B05:   此れは。世流布の論文に依り。又論註に依て。料
Z14_0323B06:   簡するなり。然るに。明板の論を考れば。未證淨
Z14_0323B07:   心菩薩。畢竟得平等法身。與淨心菩薩異。淨
Z14_0323B08:   心菩薩。與上地諸菩薩。畢竟同得寂滅平等故と
Z14_0323B09:   あり。此通りなれば。紛れもなく。よくすむなり。
Z14_0323B10:   然れば。流布の論や。論註は。必定寫脫なるべし。
Z14_0323B11:   昔より。淨土家の歷々。なにとすまされたるや心
Z14_0323B12:   元なし。
Z14_0323B13: 又無量壽經中。唯有三輩上中下。無量壽觀經中。一品
Z14_0323B14: 又分爲上中下。三三而九。合爲九品 此文。譯もな
Z14_0323B15: きこと。可笑の至りなり。一品を分けて。三品とし。三
Z14_0323B16: 品各々三品なれば。九品なり。其九品を。合して九品
Z14_0323B17: とすとは。なにとしたることぞや。九を合せて九とす

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