浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0323A01: | 云ふて。大ひに笑ふことなり。先づ四明の。下品下生。 |
Z14_0323A02: | 曾修レ觀○定心則成。亦是乘急戒緩人と。の玉へるを |
Z14_0323A03: | も。見られずと見へたり。此こと。或問に。沙汰し置け |
Z14_0323A04: | ば。今は略す。自在坊風と云ふは。引かるゝ處の。四明 |
Z14_0323A05: | の文は。問難の下の言なり。答釋にかまはず。問難の |
Z14_0323A06: | 文計りを。出されたるゆへなり。答釋の末に。彼人雖二 |
Z14_0323A07: | 卽不一レ成二事定一。而能十念稱レ佛不レ散。亦爲二定攝一。とあり。 |
Z14_0323A08: | 分明なるに非ずや。さて略論は。日本人の文盲なる |
Z14_0323A09: | か。書きたるなるべしと云ふは。論註や。安樂集など |
Z14_0323A10: | を引きたる處は。よけれども。自分に云ひたる言は。 |
Z14_0323A11: | 大方皆文盲なり。先與未證淨心菩薩云與字。論や。論 |
Z14_0323A12: | 註にはなし。不合點にて。加へたるなり。云ふに及ば |
Z14_0323A13: | ぬことなれども。與と云ふは。之と之とゝ云ふ言な |
Z14_0323A14: | り。然れば。何が未證淨心と同じことなれば。未證の |
Z14_0323A15: | 上に。與の字を置きたるや。不審なり。淨土家先哲は。 |
Z14_0323A16: | いか樣にすませるや。頭書きにも。論註を引きたる計 |
Z14_0323A17: | りにて。相違分明なれども。一言の斷りもなし。論の |
Z14_0323B01: | 文。論註の文に。與淨心菩薩。與上地諸菩薩と云て。與 |
Z14_0323B02: | の字二つあり。此れも見馴れぬこと。不審なれども。 |
Z14_0323B03: | 此れは一つの與の字にてすめども。又一つ加へたる |
Z14_0323B04: | なるべしと。見ればすむことなり。 |
Z14_0323B05: | 此れは。世流布の論文に依り。又論註に依て。料 |
Z14_0323B06: | 簡するなり。然るに。明板の論を考れば。未證淨 |
Z14_0323B07: | 心菩薩。畢竟得二平等法身一。與二淨心菩薩一無レ異。淨 |
Z14_0323B08: | 心菩薩。與二上地諸菩薩一。畢竟同得二寂滅平等一故と |
Z14_0323B09: | あり。此通りなれば。紛れもなく。よくすむなり。 |
Z14_0323B10: | 然れば。流布の論や。論註は。必定寫脫なるべし。 |
Z14_0323B11: | 昔より。淨土家の歷々。なにとすまされたるや心 |
Z14_0323B12: | 元なし。 |
Z14_0323B13: | 又無量壽經中。唯有二三輩上中下一。無量壽觀經中。一品 |
Z14_0323B14: | 又分爲二上中下一。三三而九。合爲二九品一 此文。譯もな |
Z14_0323B15: | きこと。可レ笑の至りなり。一品を分けて。三品とし。三 |
Z14_0323B16: | 品各々三品なれば。九品なり。其九品を。合して九品 |
Z14_0323B17: | とすとは。なにとしたることぞや。九を合せて九とす |