浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0036A01: | 如二老漢談一卽心念佛の意の。合點ゆかぬものも。度々 |
Z14_0036A02: | 聞けば。後には合點のゆくものなり。退屈すべからず |
Z14_0036A03: | と。是等は。善人上機。平生無事底の人。五人三人は其 |
Z14_0036A04: | 益もあるべし。愚夫憃婦。或は臨終の死苦來逼のもの |
Z14_0036A05: | は。をもひもよらぬことなれば。攝機周ねからず。爾 |
Z14_0036A06: | れば。十方衆生の誓。又爲未來世。一切衆生。爲煩惱 |
Z14_0036A07: | 賊。之所害者の經說は空くなりて。其益はなしとせん |
Z14_0036A08: | や。又大福長者の喩は。念佛の具德。稱名者の家珍な |
Z14_0036A09: | るべし。大論の德瓶の喩も同し。安樂集に。七番の喩 |
Z14_0036A10: | を借りて。念佛の利益を明す可レ見。又過去の罪が滅 |
Z14_0036A11: | して。さとりの目開けて。大に喜ぶとのこと。是義な |
Z14_0036A12: | れば。此土の利益になりて。他力往生淨土の益にては |
Z14_0036A13: | なくなりぬ。今淨土門の義は。此土に悟りの開けぬも |
Z14_0036A14: | のを。淨土に攝得するを手段とす。無生而生類あり後 |
Z14_0036A15: | に釋すべし。十疑論曰。阿彌陀經。無量壽經。鼓音聲經 |
Z14_0036A16: | 等云。證下誠一切衆生。念二阿彌陀佛一。乘二佛大悲本願力一 |
Z14_0036A17: | 故。決定得中生極樂世界上。當レ知阿彌陀佛。與二此世界極 |
Z14_0036B01: | 惡衆生一。偏有二因緣一。云云台宗二百題。論二散心念佛功一云。 |
Z14_0036B02: | 念佛功力深重。雖二散心一何不下滅二重罪一往生上。然疏鈔中 |
Z14_0036B03: | 委悉示レ由二修觀力一者。此依二觀經本宗一。專論二妙觀一故見。 |
Z14_0036B04: | 乃至彌陀本願。持名功德。深重縱不レ修レ觀。至心稱名。何 |
Z14_0036B05: | 不下滅二重罪一生中彼國上耶。等略抄老漢曾質二此題一。而今談 |
Z14_0036B06: | 否二塞正義一。塗二人天之眼一者也。夫鉤するものは。不レ如二 |
Z14_0036B07: | 網罟一。射ものは不レ及二爵羅一。終日營々として不レ過二數什一。 |
Z14_0036B08: | 其術小なるを以なり。今持戒觀心。讀誦智惠等の。修 |
Z14_0036B09: | 行學道に。堪たる者は化すと雖ども。彌陀の願網。十 |
Z14_0036B10: | 方衆生の。善惡萬機悉く救れて。其の多きこと爭ふ |
Z14_0036B11: | べからず。楊子曰。觀二日月一而知二衆星之蔑一也。嗚呼。事 |
Z14_0036B12: | 持念佛。其功莫大なること可レ仰可レ貴。 |
Z14_0036B13: | 談曰。事の念佛ばかりにて。往生したるは。宿習なき |
Z14_0036B14: | ゆへ。悟りかねて。ぐづつくべし。卽心念佛の人の。早 |
Z14_0036B15: | く悟るを。見てはけなりく思べしと。辨曰。是等義を |
Z14_0036B16: | 以て見るべし。爲法の人乎。此老漢惡意樂よりの所作 |
Z14_0036B17: | なることを。凡今の淨土とは。無漏相。實相之相にし |