浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0035A01: | 台は。此經明觀故說得生と釋し玉ひ等。辨曰。是等は |
Z14_0035A02: | 並に觀の證文也。執持名號の證てはなし。但し當時も |
Z14_0035A03: | 能く觀法に。堪る人あらば。さもあるべし。逆謗生否 |
Z14_0035A04: | は。十五家の異義あり。善導は。抑止攝取二門を用て |
Z14_0035A05: | 釋し玉ふ。大經は未造逆の邊て抑止し。觀經は已造逆 |
Z14_0035A06: | の邊にて攝取す。斯則大悲不レ捨レ物。萬機普益を顯也。 |
Z14_0035A07: | 三部經とは。善導釋曰。言二弘願一者。如二大經說一。一切善 |
Z14_0035A08: | 惡凡夫得生者。莫不皆乘。阿彌陀佛。大願業力爲增上 |
Z14_0035A09: | 緣也と云て。彌陀の本願。法藏の發心。願成就の相は。 |
Z14_0035A10: | 大經に說き。諸佛の證誠。執持名號。我見是利。故說此 |
Z14_0035A11: | 言とは。彌陀經に宣て。未來の所修を開き。韋提の請 |
Z14_0035A12: | に依て。定善を說き。任二佛本意一。散善を自開する等は。 |
Z14_0035A13: | 觀經に明し玉ふ。此三經は。世の伊の三點の如し。天 |
Z14_0035A14: | 台は。觀心を宗とし玉へば。大小の二經は。觀を明さ |
Z14_0035A15: | ざれば。逆謗往生を許し玉はざれども。淨家は。三經 |
Z14_0035A16: | 一轍に用ゆ。所望各別なり。其の由へは先大經には。 |
Z14_0035A17: | 本願に觀心觀理はたて玉はず。乃至十念と名號を誓 |
Z14_0035B01: | ひ。機は不レ簡二善惡一。十方衆生と云。十方の辭に器世間 |
Z14_0035B02: | のあいだ。一處として殘ることなく。衆生と云ふ言に |
Z14_0035B03: | は。衆生世間のあいだ。生を得るほどのもの。此の中 |
Z14_0035B04: | にあらずと云ことなし。其行は。稱我名號なり。阿彌 |
Z14_0035B05: | 陀經には。執持名號。若一日等と說き。大經には。乃至 |
Z14_0035B06: | 一念。爲得大利。無上功德と宣べ。觀經には汝若不能 |
Z14_0035B07: | 念者。應稱無量壽佛と說て。彌陀の本願釋迦の勸讃。 |
Z14_0035B08: | 諸佛の證誠。悉皆事持の口稱のことなり。觀經に。定 |
Z14_0035B09: | 散を說たまへども。序分に。諸佛如來。有異方便。令汝 |
Z14_0035B10: | 得見と云ひ。亦以佛力故。當得見彼。淸淨國土と說き。 |
Z14_0035B11: | 善導は。加被韋提。盛皆得見と釋して。十三定善は。皆 |
Z14_0035B12: | 佛力觀にして。全く諸法實相の開解。玅心體具の。機 |
Z14_0035B13: | 情造修の觀には非ず。天台は。此經は心觀を爲レ宗と |
Z14_0035B14: | のたまへ共。宗家は。觀佛爲宗。念佛爲宗と。兩三昩を |
Z14_0035B15: | 立て。一經を定散二門として。俱に他力を明し玉ふ。 |
Z14_0035B16: | 定善は一往韋提の請に應して說たまへども。付屬流 |
Z14_0035B17: | 通は名號の一法なり。故に善惡萬機。その益を許す。今 |