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Z1360 即心念仏安心決定談義本 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0026A01: 願成とは。彌陀。釋迦の如くなる。無上菩提を。一切衆
Z14_0026A02: 生に。得せしめんと。誓ふなり。此無上菩提は。四明尊
Z14_0026A03: 者は。斯是行人。心之本性。所求之果と。釋し玉へり。
Z14_0026A04: 殊の外難有釋なり。無上菩提は。行人の求め願ふ處
Z14_0026A05: の。結構なる大果なるが。其體を尋ぬれば。別のもの
Z14_0026A06: にあらず。各は法を聽。拙僧は法を說。其聽者說者の
Z14_0026A07: 性が。卽ち無上菩提なり。一切衆生をして。此體を證
Z14_0026A08: じ得せしめんと。誓ふなり。此四弘誓願を成就するこ
Z14_0026A09: と。中々。一世や。二世になることにてはなきゆへ。先
Z14_0026A10: 極樂往生を。求むることなり。因て普賢菩薩も。願我
Z14_0026A11: 命終。盡除一切諸障礙。面見彼佛阿彌陀。卽
Z14_0026A12: 生安樂刹。我旣往生彼國已。現前成就此大願
Z14_0026A13: と。願ひ玉へり。右の趣きにて。卽心念佛の。發願の要
Z14_0026A14: を知べし。四弘誓願。前の如く。深妙廣大なることな
Z14_0026A15: れば。學問もせぬ。愚かなる人は。いかでか。此願を立
Z14_0026A16: 得んと。思ふべけれども。四弘誓願のあらましは。い
Z14_0026A17: かなる愚かなる人も。願はるゝことなり。何とぞし
Z14_0026B01: て。我も人も。生死輪廻を離れたし。我も人も。何とぞ
Z14_0026B02: して。煩惱妄想を離れたし。自他共に。何とぞ少しづ
Z14_0026B03: ゝにても。法のことは。聞くやうにしたし。自他共に。
Z14_0026B04: 結構なる佛に。はやくなりたしと。平生願ひ思へば。
Z14_0026B05: 四弘誓願の意に。かなふなり。いかなる人も。なるべ
Z14_0026B06: きことなり。かへす〱。卽心念佛の安心は。別のこ
Z14_0026B07: とはなし。十萬億土の淨土も。阿彌陀如來も。我心が
Z14_0026B08: 法界なれば。我心を出ずと知て。念佛申すが。卽心念
Z14_0026B09: 佛なり。此外にはなきことなり。此心得に。淺きあり。
Z14_0026B10: 深きあり。明らかなるあり。暗きはあるなり。隨分は
Z14_0026B11: げますべきことなり。卽心念佛の安心。淺くても。暗
Z14_0026B12: くても。功德は廣大なるべし。其證據は。𣵀槃經の四
Z14_0026B13: 諦品の中に。若有能知如來常住。無一レ變異。或聞
Z14_0026B14: 住二字音聲。若一經耳。卽生天上。後解脫時。乃能證
Z14_0026B15: 知如來常住。無一レ變易と。此文の意。常住の二字を。
Z14_0026B16: 耳に觸たるばかりにても。卽天上に生ずる等とあれ
Z14_0026B17: ば。卽心念佛の。名〓聞たるばかりも。大功德を得べ

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