浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0026A01: | 願成とは。彌陀。釋迦の如くなる。無上菩提を。一切衆 |
Z14_0026A02: | 生に。得せしめんと。誓ふなり。此無上菩提は。四明尊 |
Z14_0026A03: | 者は。斯是行人。心之本性。所求之果と。釋し玉へり。 |
Z14_0026A04: | 殊の外難レ有釋なり。無上菩提は。行人の求め願ふ處 |
Z14_0026A05: | の。結構なる大果なるが。其體を尋ぬれば。別のもの |
Z14_0026A06: | にあらず。各は法を聽。拙僧は法を說。其聽者說者の |
Z14_0026A07: | 性が。卽ち無上菩提なり。一切衆生をして。此體を證 |
Z14_0026A08: | じ得せしめんと。誓ふなり。此四弘誓願を成就するこ |
Z14_0026A09: | と。中々。一世や。二世になることにてはなきゆへ。先 |
Z14_0026A10: | 極樂往生を。求むることなり。因て普賢菩薩も。願我 |
Z14_0026A11: | 臨下欲二命終一時上。盡除二一切諸障礙一。面見二彼佛阿彌陀。卽 |
Z14_0026A12: | 得レ往二生安樂刹一。我旣往二生彼國一已。現前成二就此大願一 |
Z14_0026A13: | と。願ひ玉へり。右の趣きにて。卽心念佛の。發願の要 |
Z14_0026A14: | を知べし。四弘誓願。前の如く。深妙廣大なることな |
Z14_0026A15: | れば。學問もせぬ。愚かなる人は。いかでか。此願を立 |
Z14_0026A16: | 得んと。思ふべけれども。四弘誓願のあらましは。い |
Z14_0026A17: | かなる愚かなる人も。願はるゝことなり。何とぞし |
Z14_0026B01: | て。我も人も。生死輪廻を離れたし。我も人も。何とぞ |
Z14_0026B02: | して。煩惱妄想を離れたし。自他共に。何とぞ少しづ |
Z14_0026B03: | ゝにても。法のことは。聞くやうにしたし。自他共に。 |
Z14_0026B04: | 結構なる佛に。はやくなりたしと。平生願ひ思へば。 |
Z14_0026B05: | 四弘誓願の意に。かなふなり。いかなる人も。なるべ |
Z14_0026B06: | きことなり。かへす〱。卽心念佛の安心は。別のこ |
Z14_0026B07: | とはなし。十萬億土の淨土も。阿彌陀如來も。我心が |
Z14_0026B08: | 法界なれば。我心を出ずと知て。念佛申すが。卽心念 |
Z14_0026B09: | 佛なり。此外にはなきことなり。此心得に。淺きあり。 |
Z14_0026B10: | 深きあり。明らかなるあり。暗きはあるなり。隨分は |
Z14_0026B11: | げますべきことなり。卽心念佛の安心。淺くても。暗 |
Z14_0026B12: | くても。功德は廣大なるべし。其證據は。𣵀槃經の四 |
Z14_0026B13: | 諦品の中に。若有三能知二如來常住一。無一レ有二變異一。或聞二常 |
Z14_0026B14: | 住二字音聲一。若一經レ耳。卽生二天上一。後解脫時。乃能證二 |
Z14_0026B15: | 知如來常住。無一レ有二變易一と。此文の意。常住の二字を。 |
Z14_0026B16: | 耳に觸たるばかりにても。卽天上に生ずる等とあれ |
Z14_0026B17: | ば。卽心念佛の。名〓聞たるばかりも。大功德を得べ |