ウィンドウを閉じる

Z1360 即心念仏安心決定談義本 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0024A01: り。如來不可思議。度生之力とは。法華經に。定慧力莊
Z14_0024A02: 嚴。以此度衆生とあるゆへ。佛の禪定智慧の力なり。
Z14_0024A03: それを讃歎せし功德にて。十方の諸佛の。說法の座に
Z14_0024A04: つらなり聞と云り。大乘智慧の功德。廣大なること
Z14_0024A05: 此。然れば。少しづゝなりとも。聞習ふべきは。大
Z14_0024A06: 乘の觀法なり。急に精を出すべきは。理觀事行。一度
Z14_0024A07: に雙べ勤むる。卽心念佛なり。
Z14_0024A08:    卽心念佛の回向發願の事
Z14_0024A09: 淨土の修行は。肝要は。信。願。行の三なり。信。行の二
Z14_0024A10: は。前に大樣申し沙汰せし處に。自ら顯はれたり。猶
Z14_0024A11: 旭師の要解に。信自。信他。信因。信果。信事。信
Z14_0024A12: の相を釋せられたり。卽心念佛の信のすがた。あらわ
Z14_0024A13: なり。具に彼文を見るべし。其に就て。信自の相を釋
Z14_0024A14: して。信我現前一念之心。本非肉團。亦非緣影。豎無
Z14_0024A15: 初後。橫絕邊涯。終日隨緣。終日不變十方虛空。微塵
Z14_0024A16: 國土。元我一念心中所現之物。我今雖復昏迷倒惑
Z14_0024A17: 能一念回心。決定得上レ自己心中本具極樂。更無
Z14_0024B01: 。是名自とあり。此に就て。弟子の成時。評して
Z14_0024B02: 云く。學者須者裏。死盡偸心。不草草と。尤も
Z14_0024B03: なることなり。人のうわばしりする處なれば。警策し
Z14_0024B04: たるなり。行と云は。卽心念佛なり。今卽心念佛の。回
Z14_0024B05: 向發願の相を。申し述ん。先回向と云は。回自向他。
Z14_0024B06: 因向果。回事向理こと。常のごとし。念佛の回向
Z14_0024B07: は。善導大師の。願以此功德。平等施一切。同發菩提
Z14_0024B08: 心。往生安樂國の文。能あらはれたり。我申す念佛を。
Z14_0024B09: 一切衆生に施して。同じく菩提心を發し。極樂に往生
Z14_0024B10: せんと。回向するなり。此分は。淨土宗と同じことな
Z14_0024B11: り。天台宗の意は。一切衆生は。我心具心造の衆生な
Z14_0024B12: れば。我心の內の衆生と知て。念佛の功德を施すゆ
Z14_0024B13: へ。衆生緣の慈悲が。卽ち無緣の慈悲と云。結構なる
Z14_0024B14: ことになるなり。其に往生する處の安樂土は。我心所
Z14_0024B15: 具所造の極樂なれば。唯心の淨土なり。如此知て。善
Z14_0024B16: 導大師の文を唱ふるが。卽心念佛の回向なり。さて發
Z14_0024B17: 願は。無盡大師の云く。第所發之願。有通。有別。有

ウィンドウを閉じる