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Z1360 即心念仏安心決定談義本 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0006A01: 段々と。念佛をひきく說なし玉へるゆへ。段々と。佛
Z14_0006A02: の本意は。薄くなるなり。傳敎大師のの玉へる。牧女
Z14_0006A03: 添水之乳。終少本味と云ものなり。𣵀槃經の菩薩品
Z14_0006A04: に。如牧牛女。爲乳貪多利故。加二分水。轉賣
Z14_0006A05: 與餘牧牛女人。彼女得已。復加二分。轉復賣與近城女
Z14_0006A06: 。彼女得已復加二分。轉復賣與城中女人。彼女得已。
Z14_0006A07: 復加二分。詣市賣之特有一人。爲子納婦。急須
Z14_0006A08: 。以供賓客。至市欲買。是賣乳者。多索價直。是人
Z14_0006A09: 語言。此乳多水。實不是値我今日瞻待賓客。是故
Z14_0006A10: 取。取已還家用煮作糜。無復乳味。雖乳味。於
Z14_0006A11: 苦味中。猶勝千倍。何以故。乳之爲味。諸味中最とあ
Z14_0006A12: り。此喩は。滅後弘經の人のことを。說玉へり。善導法
Z14_0006A13: 然の勸めは。大分水を加へたる乳なり。去れども。出
Z14_0006A14: 離生死の法なれば。九十六種の外道等の法よりは。百
Z14_0006A15: 千萬倍勝れたり。吾宗の卽心念佛は。少しも水のまじ
Z14_0006A16: らぬ乳の如くにて。佛の本意に能くかなひたる念佛
Z14_0006A17: なり。勤むべきは。卽心念佛なり。
Z14_0006B01:    卽心念佛の四字の義理の事
Z14_0006B02: 卽心念佛とは。卽心念佛と讀なり。卽と云は。つくと
Z14_0006B03: よむなり。つくとは。離れぬことなり。心とは。各我等
Z14_0006B04: が。現前の心なり。念とは。をもふなり。佛とは。西方
Z14_0006B05: の阿彌陀佛なり。凡そ念佛と云は。根本。心に佛を思
Z14_0006B06: ふことなり。又口に南無阿彌陀佛と唱ふるも。念佛な
Z14_0006B07: り。口に唱ふるは。心にをもふより出るゆへ。口に唱
Z14_0006B08: ふるも。念佛と云なり。此は卽心念佛の四字のこゝろ
Z14_0006B09: なり。卽心念佛の總ごゝろは。我心が周徧法界の體な
Z14_0006B10: れば。十萬億土の末への極樂國土も。我心を離れず。
Z14_0006B11: 阿彌陀佛。觀音。勢至。淸淨大海衆も。我心を離れずと
Z14_0006B12: 知て。往生の願を起し。念佛申すが。卽心念佛なり。卽
Z14_0006B13: 心念佛の義。此外にはなきことなり。かく云分は。む
Z14_0006B14: つかしき入くみにてもなし。合點し難きこともなけ
Z14_0006B15: れば。いかなる人も。合點ゆくべきことなり。只此意
Z14_0006B16: を忘れずして。念佛申すにつけて。此意を思ひ。此意
Z14_0006B17: を思ふて。念佛申すが。卽心念佛なり。右云所は。卽心

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