浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0403A01: | 終とをさぬが。稚圭カ曰ク。保ヿハ二初節ヲ一易ク。保ヿハ二晩 |
Z08_0403A02: | 節ヲ一難シ。故ニ晩節ハ事々著クレ力ヲ。已上○寂林寺。いづ |
Z08_0403A03: | くにあるかしらず。た▲しづかなる林にある寺か。 |
Z08_0403A04: | ○所損。人あつまれば名聞もおこり。魔事もある |
Z08_0403A05: | べし。 |
Z08_0403A06: | ○敬佛房云ク。資緣無レ煩人も。のどかに後世のつとめ |
Z08_0403A07: | するは。きはめて有がたき也。これを以ておもふに。資 |
Z08_0403A08: | 緣の有無によらず。た▲心ざしの有無による也。然ば |
Z08_0403A09: | 某は資緣の悕望はおかしくイながく絕へたる也。た▲後世 |
Z08_0403A10: | ばかりぞ大切なる。又自然にあればあらる〻也。後世 |
Z08_0403A11: | をおもふ人。出離生死のほかは。なに事もいかにもあ |
Z08_0403A12: | らばあれと。うちすつる意樂に。つねに住するなり。佛 |
Z08_0403A13: | の御心に。眞實にかなひて誠の供養なる事。た▲いさ |
Z08_0403A14: | さかも出離の心をおこすにある也。有待の身。緣をか |
Z08_0403A15: | らずといふことなければ。紙衣世事。おりにしたがひ |
Z08_0403A16: | ていとなめども。大事がほにもてなして。後世のつと |
Z08_0403A17: | めにならべたる樣に思ふ事。返す〱無下のこと也。 |
Z08_0403A18: | ○敬佛房。資緣の氣遣をやめよとのす〻め也。○資 |
Z08_0403A19: | 緣。表衣食住のたすけ也。○悕望。ねがひのぞみ |
Z08_0403A20: | 也。○又自然にあればあらる〻也。佛藏經の說のご |
Z08_0403B01: | とく。釋尊。白毫相の餘輝をたまはるゆへに。成次第 |
Z08_0403B02: | にしてもなるもの也。○いかにも。いかやうにも。 |
Z08_0403B03: | ○誠の供善。華嚴行願品ニ云ク。諸ノ供養ノ中ニ。法供 |
Z08_0403B04: | 養ヲ最トス。所謂ル如說修行供養。乃至不離菩提心供養。已上 |
Z08_0403B05: | ○有待の身。衣食をかる血肉の身なり。○後世の |
Z08_0403B06: | つとめにならべたる樣に。今の世の僧は。まづ |
Z08_0403B07: | 衣食を大事として。世の事はおもはぬ也。浮世の小 |
Z08_0403B08: | 節と。出離の大事とを。わきまふべし。 |
Z08_0403B09: | ○又云ク。後世者といふものは。木をこり。水をくめど |
Z08_0403B10: | も。後世をおもふもの〻。木こり。水をくむにて有べ |
Z08_0403B11: | きなり。 |
Z08_0403B12: | ○木をこり水をくめども。是は本と末とをしるべ |
Z08_0403B13: | しとの心也。や〻もすれば。末が大事になる也。世 |
Z08_0403B14: | 俗は。身を愛して世をいとなむ。後世者は。後生のた |
Z08_0403B15: | めに萬をいとなむなり。 |
Z08_0403B16: | ○或人ノ物語ニ云。諸宗の學生。公請に隨而。御佛事いま |
Z08_0403B17: | だはじまらざるぼど。自地要事を相談す。一條院の御 |
Z08_0403B18: | 時などまでは。一向後世門の事也。顯密の法文しかし |
Z08_0403B19: | ながら出離のために學レ之ヲ故歟。白河院御時よりは。 |
Z08_0403B20: | 法文の沙汰也。鳥羽院御時にいたるまでは。ひとへに |