浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0397A01: | 學生智者にてはましまさず。爲二半偈一投レ身ヲ。爲レ虎捨ルレ |
Z08_0397A02: | 命ヲ。道心者にてこそまし〱しか。然ば深法は無用の |
Z08_0397A03: | 事也。道心こそ大切なれト云云。是を承りて後。輪觀雖レ |
Z08_0397A04: | 被レ許レ之ヲ。不レ可レ奉レ習志。相催したりき云云。 |
Z08_0397A05: | ○十八道眞言初入の行法なり。印明の數にてなづ |
Z08_0397A06: | く。○字輪觀。阿字觀のごとく。圓相の內に。梵字 |
Z08_0397A07: | を觀ずる事也。○爲半偈。雪山童子の。生滅々已の |
Z08_0397A08: | 半偈をき〻て。身を羅刹の口になげ給ひし事。𣵀槃 |
Z08_0397A09: | 經にあり。○爲虎捨命。薩埵王子の。うえたる虎を |
Z08_0397A10: | あはれみて。身をほどこして食となり給ひし事。金 |
Z08_0397A11: | 光明經にみゆ。○まし〱しか。此かの字は。すみ |
Z08_0397A12: | てよむべし。決定のかなり。かなといふ心。新古今の |
Z08_0397A13: | 歌に。をのつからす▲しくもあるか其衣。日も夕 |
Z08_0397A14: | くれの雨の名殘に |
Z08_0397A15: | ○或人明遍に問テ云ク。學問のほど。暫く念佛の數返を |
Z08_0397A16: | 減じ候はんと。答ニ云ク。學問は念佛を修せんがためな |
Z08_0397A17: | り。もし數遍を減ぜらるべくば。敎へたてまつるべか |
Z08_0397A18: | らず。 |
Z08_0397A19: | ○學問のほど。學問する𨻶入の間なり。ほどとは |
Z08_0397A20: | 時節をいふ。○數遍を減じ候はん。日所作にて。何 |
Z08_0397B01: | 萬遍ときわめたる念佛のかずを。すくなふする事 |
Z08_0397B02: | 也。○念佛を修せんがためなり。歸元直指ニ云ク。今 |
Z08_0397B03: | 日ノ有緣。得タリレ逢フヲ二佛法ニ一。當ニ須シレ究ムレ本ヲ。莫レ競フヿ二 |
Z08_0397B04: | 枝條ヲ一。已上 |
Z08_0397B05: | ○聖光上人。學問を不レ受して云ク。日來學し給へる人 |
Z08_0397B06: | 人だにも。捨て〻こそ念佛をば申されけれ。さばか |
Z08_0397B07: | りおしきいとまに。念佛をば申さずして。學問をす |
Z08_0397B08: | る事。無益也。念佛を申して。いとまのひまには。さもあ |
Z08_0397B09: | りなん。(下知の詞也) |
Z08_0397B10: | ○不レ受して。修行をこのまずして。いたづらに學 |
Z08_0397B11: | 問のみをこのむ事を。いましめて同心し給はぬ也。 |
Z08_0397B12: | ○念佛を申して。此御ことばを。よく見るべし。一 |
Z08_0397B13: | 向に學問をいましめ給ふにはあらず。 |
Z08_0397B14: | ○乘願房云。さすがに年のよるしるしには。淨土もち |
Z08_0397B15: | かく。決定往生しつべき事は。おもひしられて候也。所 |
Z08_0397B16: | 詮。眞實に往生を。心ざしたらんには。念佛は行住坐臥 |
Z08_0397B17: | を論ぜぬとなれば。た▲一心に。ねてもさめても。た |
Z08_0397B18: | ちゐ。おきふしにも。南無あみだ佛〱と申候は。決定 |
Z08_0397B19: | 往生のつと〻。おぼえ候なり。學問も大切なる樣に候 |
Z08_0397B20: | へども。さのみ往生の要なることも候はず。又學して。 |