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Z0410 標註一言芳談抄 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0397A01: 學生智者にてはましまさず。爲半偈。爲虎捨
Z08_0397A02: 。道心者にてこそまし〱しか。然ば深法は無用の
Z08_0397A03: 事也。道心こそ大切なれ云云。是を承りて後。輪觀雖
Z08_0397A04: 。不習志。相催したりき云云。
Z08_0397A05: ○十八道眞言初入の行法なり。印明の數にてなづ
Z08_0397A06: く。○字輪觀。阿字觀のごとく。圓相の內に。梵字
Z08_0397A07: を觀ずる事也。○爲半偈。雪山童子の。生滅々已の
Z08_0397A08: 半偈をき〻て。身を羅刹の口になげ給ひし事。𣵀槃
Z08_0397A09: 經にあり。○爲虎捨命。薩埵王子の。うえたる虎を
Z08_0397A10: あはれみて。身をほどこして食となり給ひし事。金
Z08_0397A11: 光明經にみゆ。○まし〱しか。此かの字は。すみ
Z08_0397A12: てよむべし。決定のかなり。かなといふ心。新古今の
Z08_0397A13: 歌に。をのつからす▲しくもあるか其衣。日も夕
Z08_0397A14: くれの雨の名殘に
Z08_0397A15: ○或人明遍に問。學問のほど。暫く念佛の數返を
Z08_0397A16: 減じ候はんと。答。學問は念佛を修せんがためな
Z08_0397A17: り。もし數遍を減ぜらるべくば。敎へたてまつるべか
Z08_0397A18: らず。
Z08_0397A19: ○學問のほど。學問する𨻶入の間なり。ほどとは
Z08_0397A20: 時節をいふ。○數遍を減じ候はん。日所作にて。何
Z08_0397B01: 萬遍ときわめたる念佛のかずを。すくなふする事
Z08_0397B02: 也。○念佛を修せんがためなり。歸元直指。今
Z08_0397B03: 有緣。得タリフヲ佛法。當。莫フヿ
Z08_0397B04: 枝條已上
Z08_0397B05: ○聖光上人。學問を不受して云。日來學し給へる人
Z08_0397B06: 人だにも。捨て〻こそ念佛をば申されけれ。さばか
Z08_0397B07: りおしきいとまに。念佛をば申さずして。學問をす
Z08_0397B08: る事。無益也。念佛を申して。いとまのひまには。さもあ
Z08_0397B09: りなん。(下知の詞也)
Z08_0397B10: ○不受して。修行をこのまずして。いたづらに學
Z08_0397B11: 問のみをこのむ事を。いましめて同心し給はぬ也。
Z08_0397B12: ○念佛を申して。此御ことばを。よく見るべし。一
Z08_0397B13: 向に學問をいましめ給ふにはあらず。
Z08_0397B14: ○乘願房云。さすがに年のよるしるしには。淨土もち
Z08_0397B15: かく。決定往生しつべき事は。おもひしられて候也。所
Z08_0397B16: 詮。眞實に往生を。心ざしたらんには。念佛は行住坐臥
Z08_0397B17: を論ぜぬとなれば。た▲一心に。ねてもさめても。た
Z08_0397B18: ちゐ。おきふしにも。南無あみだ佛〱と申候は。決定
Z08_0397B19: 往生のつと〻。おぼえ候なり。學問も大切なる樣に候
Z08_0397B20: へども。さのみ往生の要なることも候はず。又學して。

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