ウィンドウを閉じる

Z0410 標註一言芳談抄 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0395A01: ○ねらひづき。かたきをねらひて。つきころさん
Z08_0395A02: と思ふ意地なり。認狩といふがことし。
Z08_0395A03: ○敬佛房云。三心をば。ならひて。ぐするものとな習
Z08_0395A04: ひそ。
Z08_0395A05: ○三心をば。うちかたぶきて。念佛すれば。自然に
Z08_0395A06: 三心はそなはるなり。是を行具の三心といふ。語燈
Z08_0395A07: 錄を見るべし。
Z08_0395A08: ○又云。たとひ八萬の法門を通達せりとも。凡夫の位
Z08_0395A09: には。猶あやまりあるべし。佛助給へと思ふ事のみぞ
Z08_0395A10: 大切なる。
Z08_0395A11: ○八萬の法門。八萬四千の佛敎也。三賢十地の菩薩
Z08_0395A12: も。なほ因分にして。果海の佛には及びがたし。いは
Z08_0395A13: んや凡夫のあさきさとりは。あやうき事也。た▲を
Z08_0395A14: ろかに信ずるがよき也。是を果分不可說といふ。淨
Z08_0395A15: 土宗の故實なり。一枚起請に。たとひ一代のとある
Z08_0395A16: も。この心なり。
Z08_0395A17: ○顯性房云。心の專不專を不論して。南無あみだ佛
Z08_0395A18: ととなふる聲こそ。詮要なれと眞實に思ふ人のなき也。
Z08_0395A19: ○顯性房云。心のみだる〻時も。それにとりあは
Z08_0395A20: ず念佛すれば。心もあらたまりて。本願にもかなふ
Z08_0395B01: なり。
Z08_0395B02: ○或人。敬日房に問。稱名は往生の要としりて。と
Z08_0395B03: なへ候へども。心には野山のことのみ思はれて。口ば
Z08_0395B04: かりに唱れば。いか▲候べき。答。御房は。これへ
Z08_0395B05: おはしまさんといふ心にて。立ち出であゆませ給ふ
Z08_0395B06: あいだは。あゆむあしごとにこれへ〱とばかり。お
Z08_0395B07: もひ給ふ事よもあらじ。あらぬことをも思ひてこそ。
Z08_0395B08: あゆみたまひつらめ。されども。あゆむことやまずし
Z08_0395B09: て。これまでおはしたり。此定に。極樂に往生せんとい
Z08_0395B10: ふ願を。おこして後。彌陀の名號をとなへ給ふ間には。
Z08_0395B11: あらぬことをおぼしめすとも。稱名やまずして命終
Z08_0395B12: まで行ひ給は▲。往生決定なるべし。
Z08_0395B13: ○野山のこと。萬の妄念の事也。○答。此返答
Z08_0395B14: のたとへ。めづらしくして。よくかなひ侍る。智目行
Z08_0395B15: 足などいふ事もあれば。念佛の行を足にたとふる
Z08_0395B16: もいはれある也。
Z08_0395B17: ○ある人云。眞實に往生せんと思は▲。人をもかへり
Z08_0395B18: みず。物にもいろはずして。た▲。念佛すべし。利生は
Z08_0395B19: 還來穢國を期すべし。
Z08_0395B20: ○人をもかへりみず。他を敎化せんともおもは

ウィンドウを閉じる