浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0393A01: | つきの目鼻を取すて〻。念佛申さんと思ふがごとし。 |
Z08_0393A02: | ○問給はく。是より又明遍の御ことばなり。○さ |
Z08_0393A03: | うけ給りぬ。領納の言也。 |
Z08_0393A04: | ○明遍云ク。取詮。眞實に淨土をねがひ。穢歲土を厭ふ |
Z08_0393A05: | 心とく。散心稱名をもて。往生し候事。うたがひなく候。 |
Z08_0393A06: | 其心眞實ならずば。百千の不審をひらきて。甚深の義 |
Z08_0393A07: | 理を悟り候とも。往生かなひがたく候歟。佛道修行に |
Z08_0393A08: | は。功が大切なるなり。一度機をか▲みて。一行におも |
Z08_0393A09: | ひさだめて後。人のとかくいへばとて。變改の條。無下 |
Z08_0393A10: | (無上にて。最下のうちの詞也)の事なり。 |
Z08_0393A11: | ○散心稱名。散亂の心。妄念まじりの口稱也。○觀 |
Z08_0393A12: | 念工夫をからず。○其心眞實ならずば。まへに眞 |
Z08_0393A13: | 實の言あるをうけてみるべし。厭欣は眞實ならず |
Z08_0393A14: | して。義解のみを詮にするは往生せぬ人なり。○ |
Z08_0393A15: | 功が大切なるなり。たとひ散心なりとも。その功を |
Z08_0393A16: | つめば往生するなり。人にさまたげられて。散心を |
Z08_0393A17: | うたがふ心にては往生がならぬ也。 |
Z08_0393A18: | ○明禪法印云ク。他力の强緣にあへる事を思ふに。生死 |
Z08_0393A19: | を出離せんことは。今生にあひあたれり。此緣にあひ |
Z08_0393A20: | ながら。むなしくすごしては。一定またうけさげられ |
Z08_0393B01: | ぬとおぼゆるなり。しかれば。生死をわかれざらんこ |
Z08_0393B02: | と今生にあるなり。 |
Z08_0393B03: | ○一定またうけさげられぬ。一定とは推量の詞 |
Z08_0393B04: | なり。受さぐるとは。人界より三惡道などへおつ |
Z08_0393B05: | る事也。○慈鎭和尙歌云云。このたひをかきりにはせ |
Z08_0393B06: | んとおもふかな。身もうけかたく法もえかたし。 |
Z08_0393B07: | ○心戒上人。四國修行のあいだ。或百姓の家の壁に |
Z08_0393B08: | 書き付て云。念佛者ならで念佛申して。往生をとぐべ |
Z08_0393B09: | し云云。 |
Z08_0393B10: | ○念佛者ならで。人目にた〻ず。名利をもとめぬ |
Z08_0393B11: | 也。是が至誠心の念佛にて。外のさはりもなき也。 |
Z08_0393B12: | ○顯性房の云ク。佛たすけ給へと思ふ心を。第一のよき |
Z08_0393B13: | 心にてあることを。眞實に思ひしること。人ごとにな |
Z08_0393B14: | きなり。 |
Z08_0393B15: | ○たすけ給へ。此心の大切なる事は。向阿上人の |
Z08_0393B16: | 往生至要訣。歸命本願抄を見るべし。 |
Z08_0393B17: | ○又云ク。眞實に此身を佛にまかせたてまつる心をば。 |
Z08_0393B18: | 人ごとにおこさ▲る也。後世のつとめに。暇をおしむ |
Z08_0393B19: | ものは。一人もなきなり。 |
Z08_0393B20: | ○此身を佛にまかせたてまつる。歸本命願抄ニ |