浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0387A01: | 得ハ二一ノ方便一。應二早速ニ離ル一。何ノ暇アテカ論談セン。行者モ亦 |
Z08_0387A02: | 爾也。旦暮難レ知。不レ雜ヘ二餘言ヲ一勵M(シテ)レ聲ヲ念佛セハ。當二自 |
Z08_0387A03: | 有一レ證。已上無常すみやかにして。地獄とほからず。はや |
Z08_0387A04: | く念佛に取つくべし。○なまさかしき。あたら本 |
Z08_0387A05: | 願にあひながら。機もつたなし。心もよはし。行もゆ |
Z08_0387A06: | るしなどいひて。はか〲敷念佛申す事はなし。是 |
Z08_0387A07: | はなま物じりの智慧にそこなはる〻なり。 |
Z08_0387A08: | ○敬佛上人云ク。今度。法印御房を見たてまつるに。日 |
Z08_0387A09: | 來の所存をかへたる也。させる事もなかりける事を。 |
Z08_0387A10: | 樣がましく思ひける也。誠にほれ〱と(ヲロカナル義ナリ)念 |
Z08_0387A11: | 佛するには不レ如云云。 |
Z08_0387A12: | ○法印御房明禪法印なるべし。○日來の所存を |
Z08_0387A13: | へたる也。日比。かの法印の行は。さぞめづらしき事 |
Z08_0387A14: | ならんとおもひつるに。つきそひてみれば。た▲う |
Z08_0387A15: | ちかたぶきて念佛せらる〻ばかり也。さらに奧ふか |
Z08_0387A16: | き樣子もなし。かねての推量にはたがひてある也。 |
Z08_0387A17: | ○然阿上人云ク。別時まではなくとも。六時禮讚の次で |
Z08_0387A18: | の念佛。心すまん時などは。別に用心して。見佛の思 |
Z08_0387A19: | に住すべし云云。 |
Z08_0387A20: | ○別時まではなくとも。念佛者に三種の行儀とい |
Z08_0387B01: | ふ事あり。その內の別時といふは。潔齋して念佛申 |
Z08_0387B02: | す事也。○用心して。是を用心念佛といふ。○見佛の |
Z08_0387B03: | おもひ。阿彌陀佛を見たてまつらんとおもふ也。 |
Z08_0387B04: | ○又云ク。聖光上人は。談議の最中にも。日中の時きた |
Z08_0387B05: | れる時は。一文一句をも誦しさして。やがてあみだ經 |
Z08_0387B06: | をはじめ。禮讚念佛を行じまし〱き。同聞の聽衆も。 |
Z08_0387B07: | 心ならず各別に禮讚をしき云云。 |
Z08_0387B08: | ○談議の最中にも。是を以てしるべし。學問は末 |
Z08_0387B09: | にして。行法は本なる事を。誠に後學の摸範とする |
Z08_0387B10: | にたれり。學問を好て寢食をわする〻人はあれど |
Z08_0387B11: | も。行法を詮として學問をさしをく人はなし。 |
Z08_0387B12: | ○乘願上人云ク。或人問テ云ク。色相觀は觀經の說なり。 |
Z08_0387B13: | たとひ稱名の行人といふとも。これを觀ずべく候歟 |
Z08_0387B14: | 如何。上人答テ云ク。源空もはじめは。さるいたづら事し |
Z08_0387B15: | たりき。今はしからず。但信稱名なり。 |
Z08_0387B16: | ○色相觀。極樂の依正二報のありさまを觀ずる |
Z08_0387B17: | 事也。●此御返答の心は。尤觀經の說にて正行な |
Z08_0387B18: | れども。人の心さはがしくして。その觀じかた成就 |
Z08_0387B19: | し。かつは本願にもあらず。た▲御名をとなふべし |
Z08_0387B20: | と也。○さるいたづら事。そのやうなる無益の事 |