浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0379A01: | り。衣食住にありあひがよきなり。物をもてあそべ |
Z08_0379A02: | ば。心ざしをうしなふ。なければ中々心やすきなり。 |
Z08_0379A03: | ○俊乘房云。後世をおもはんものは。じんだがめ一 |
Z08_0379A04: | も。もつまじき物とこそ心えて候へ。 |
Z08_0379A05: | ○しんだがめ。ぬかみそつぼなり。此事くわしく |
Z08_0379A06: | 沙石集にあり。 |
Z08_0379A07: | ○或上人。〓同法を誡メテ云。物〓なほしがり給ひそ。儲く |
Z08_0379A08: | るはやすくて。捨つるが大事なるにと云云。 |
Z08_0379A09: | ○捨つるが大事。執がきれかぬるなり。さればむ |
Z08_0379A10: | かしも。鉢を愛して餓鬼となり。衣を愛して蛇とな |
Z08_0379A11: | り。笋を愛して蟲となり。花を愛して蝶となれるた |
Z08_0379A12: | ぐひおほかり。 |
Z08_0379A13: | ○敬佛房云。同朋を呵して云。をのれは荷籠負の足た |
Z08_0379A14: | めんずるもの也。 |
Z08_0379A15: | ○同朋。同法ともかくなり。おなじく宿する弟子 |
Z08_0379A16: | 等なり。をのれは。よくしてもたんと執する心ある |
Z08_0379A17: | となり。 |
Z08_0379A18: | ○師友 |
Z08_0379A19: | ○下津村慈阿彌陀佛云。行基曰。常ニ作リ二他ノ伴ト一。自 |
Z08_0379B01: | 莫レレ爲ルヿレ主云云。人りのわきに入たるが。心のやすき |
Z08_0379B02: | ことにてあるなり。 |
Z08_0379B03: | ○行基曰。いふ心は。あやしき柴の庵にすめども。 |
Z08_0379B04: | あるじとなる時はおごる心あり。又何事も身にか |
Z08_0379B05: | 〻りてむつかしきなり。たとへば。樹に鳥のむれゐ |
Z08_0379B06: | て梢をからすが如し。た▲いつも人にしたがはん |
Z08_0379B07: | にはしかじ。空也上人の徒衆をかへりみて。物さわ |
Z08_0379B08: | がしとのたまへるは。げにもとぞおぼゆる。 |
Z08_0379B09: | ○有云。釋摩訶衍論の中に。一室に二人とも住むべか |
Z08_0379B10: | らず。たがひになやまし。道を損ずるがゆへなりとい |
Z08_0379B11: | へり。 |
Z08_0379B12: | ○釋摩訶衍論。釋論第八ニ云ク。言二獨一不共因緣ト一 |
Z08_0379B13: | 者。謂ク若シ爲メニハレ修ンカ二彼ノ止輪門ヲ一。一界內ノ中ニ。二 |
Z08_0379B14: | 人共住スレハ。不ルカレ得レ理ヲ故ニ。所以者何トナレハ。互ニ動 |
Z08_0379B15: | 煩スルカ故。已上 |
Z08_0379B16: | ○有人云。遁世といふは。けうく人をいとふべからず |
Z08_0379B17: | 但ゆへなく人をおそる〻。又ひがゐん(僻胤)なり。い |
Z08_0379B18: | まいとふゆへは。ふかく名利をいとふゆへなり。抑又 |
Z08_0379B19: | 凡夫の行人は。獨身にして難治なるが故に。いたく(甚) |
Z08_0379B20: | 名利をもよほさぬ同行一兩人。あひかまへてしたし |