ウィンドウを閉じる

Z0410 標註一言芳談抄 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0378A01: ○如形。まねのやうになり共。○非人。た▲世す
Z08_0378A02: て人の事なり。○法財。ならひし佛法の事也。○資
Z08_0378A03: 緣。衣食住は。佛法修行をたするく外緣なり。○は
Z08_0378A04: だへをかくし。方丈記云。藤の衣。麻のふすまうる
Z08_0378A05: にした▲ひてはだへをかくし。野邊のつばな。嶺の
Z08_0378A06: このみ。命をつぐばかりなり。
Z08_0378A07: ○有云。解脫上人。食事の氣味覺ゆるをいたみて。と
Z08_0378A08: 〻のへたる物に。水をいれたまひき。
Z08_0378A09: ○播磨上人。衣裳を思ひ煩ひて。高野を退出す。大門
Z08_0378A10: の邊にて。鹿の冬毛におひかはりたるを見て。立かへ
Z08_0378A11: りて住山云云。
Z08_0378A12: 播磨上人。性空上人歟。又播州のむまれにて。高野
Z08_0378A13: にこもりし人歟。●決疑抄下。一切衆生受生
Z08_0378A14: 時。第八識スルヿ衣食住三事。如野鹿食
Z08_0378A15: 。栖トM(シテ)野邊。外レ𪜈尋自無上レ。旣因果
Z08_0378A16: 必然。勿-謟フヿ人門。唯可天運。況
Z08_0378A17: 又捨身命。歸スレハ佛法。諸天善神。擁護M(シテ)
Z08_0378A18: 。令福祐自在ナラ。云三寶也云云。
Z08_0378A19: ○明遍僧都云。紙ぎぬにゑもんつくろう程のものは。
Z08_0378A20: ふかく(不覺)人にて有りける。
Z08_0378B01: ○紙ぎぬに。かみこのゑりづまをそろへて。きん
Z08_0378B02: とするは。なを身を愛しかざる心ある也。
Z08_0378B03: ○淸素
Z08_0378B04: ○敬佛房云。むかしの人は。世をすつるにつけて。きよ
Z08_0378B05: く。すなほなるらふるまひをこそしたれ。(キン)(ライ)は。遁世
Z08_0378B06: をあしく心して。かへりて。けきたな(氣黑)きもの
Z08_0378B07: になりあひたる也。
Z08_0378B08: ○遁世をあしく心して。されば今の世の遁世者
Z08_0378B09: には。貪の字をかくべしといへり。
Z08_0378B10: ○或人。時料斷絕のよしをき〻て。入興の色ある事。意
Z08_0378B11: 云。世をのがる〻ありさまは。けぶりたへて。かすか
Z08_0378B12: なるこそ。本意にてあれ云云。
Z08_0378B13: ○時料斷絕。食事をいとなむべき料足のなき事な
Z08_0378B14: り。○入興。一段おもしろく興あることにおもふ
Z08_0378B15: 義なり。兼好あるとき。齋料たへてよねたまへ。ぜに
Z08_0378B16: もほしといふ折句の歌を。頓阿にをくりし事あり。
Z08_0378B17: ○敬佛房云。遁世者は。なにごともなきに。事闕ぬ樣を
Z08_0378B18: おもひつけ。ふるまひつきたるがよきなり。
Z08_0378B19: ○なにことも。人も道具も。ありあひにすべきな

ウィンドウを閉じる