浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0135A01: | ちせすあひ見つるかな。○返し。波羅門僧正。かひらゑにと |
Z08_0135A02: | もにちきりしかひありて。文珠のみかほあひみつる |
Z08_0135A03: | かな。已上此事。くはしく慶滋保胤の日本往生極樂記に |
Z08_0135A04: | あり。●(八)○こよひまたとは。去年の秋をおもひい |
Z08_0135A05: | だして。又といふ。いかでとは。いか▲してとねがふ |
Z08_0135A06: | 詞なり。○いみじきとは。美の字。忌の字にて。殊勝な |
Z08_0135A07: | る事なり。○洪鐘は。おほがねなり。鐘はつく人だに |
Z08_0135A08: | あれば。いつにてもなる物なり。そのごとく。とふ人あ |
Z08_0135A09: | らば。たやすくこたへ給ふべしとなり。これ御疏の語 |
Z08_0135A10: | を用ひたまへり。○あはれとは。あつぱれとねがふ詞 |
Z08_0135A11: | なり。○さかしくとは。かしこげにとふなり。○えも |
Z08_0135A12: | いはずとは。さぞ奇妙の事を說き給はんとなり。○さ |
Z08_0135A13: | りとて。さではえあるまじとは。さうあればとて。さや |
Z08_0135A14: | うの事はよもあるまじとなり。夕顏の卷に。いまひと |
Z08_0135A15: | たびは。えあるまじきにやとあり。○につかはしから |
Z08_0135A16: | ずとは。卑下の詞なり。○てづからは。みづからなり。 |
Z08_0135A17: | ○きこえんとは。たづねとふ事なり。此詞は前に註せ |
Z08_0135A18: | り。○ためらふとは。しばし見あはせてひかへ給ふな |
Z08_0135A19: | り。○序分義ニ云ク。斯レ乃チ洪鐘雖モレ響クト。必ス待テレ扣クヲ而 |
Z08_0135A20: | 方ニ鳴ル。大聖垂玉フレ慈ヲ。必待レ請ヲ而當ニレ說ク。已上同新記ニ |
Z08_0135B01: | 云ク。鐘ヲ譬二大聖ニ一。響ハ如二慈悲ノ一。應M(シテ)レ請ニ說法スルヿ。如二扣ケハ |
Z08_0135B02: | 方ニ鳴ルカ一。已上西京ノ賦ニ云ク。洪鐘万鈞ト。註ニ綡カ曰ク。洪ハ |
Z08_0135B03: | 大也。已上倭名鈔ニ云ク。洪鐘ハ俗ニ云フ於保加稱。已上●(九)是 |
Z08_0135B04: | は局の內より。聖人へ使の來し事なり。もとよりしれ |
Z08_0135B05: | る人とみへたり。○これとは。此御堂なり。○御所作 |
Z08_0135B06: | とは。禮拜念誦などの事なり。○せうそことは。使の |
Z08_0135B07: | 口上の事なり。花鳥餘情に。文にかぎらず。言にてい |
Z08_0135B08: | ふをも消息といふとあり。韻會ニ云ク。消息ハ音信也。已上 |
Z08_0135B09: | ○や〻は。八雲御抄に漸なりと有。○わたりとは。つ |
Z08_0135B10: | ぼねへ。入給ふなり。○つぼねは。堂のかたはらの。へ |
Z08_0135B11: | だてたる間なり。源氏にも。右近がつぼねは。佛の右 |
Z08_0135B12: | の方にちかき間にしたりと有。●(十)是は抄主の詞 |
Z08_0135B13: | なり。○對面とは。聖人と。つぼねの人との對面なり。 |
Z08_0135B14: | ○た▲にはあらじとは。むなしく世事をかたらんた |
Z08_0135B15: | めにはあらじとなり。○やをらとは。帚木の卷に。や |
Z08_0135B16: | をらより給ひてとあり。しづかに。そろ〱とよる心 |
Z08_0135B17: | なり。源氏祕抄に。やをらの詞は。しづかにしのびや |
Z08_0135B18: | かなる心と有。又は漸の字の心。そろ〱と。よりた |
Z08_0135B19: | る心といへり源抄。○かたつかたは。かたはらなり。遊 |
Z08_0135B20: | 仙窟に。一邊の字を訓ぜり。玉鬘の卷に。かたへは。か |